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ユーザー側からの標準化で日本品質のクラウド環境を目指す(2/3 ページ)

見えるクラウドを目指して、新日鉄ソリューションズ、大和総研、パナソニック電工インフォメーションシステムズのユーザー系IT企業主体で、アライアンスクラウド検証センターを開所

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ベンダーロックインされないオープンクラウド

 パナソニック電工インフォメーションシステムズ 執行役員の田中啓介氏は、「これまでも企業はプライベートクラウドなどでITインフラの最適化を進めているが、今回3社協同でそれを行って最適な標準化を見つけていきたい」と言う。得られるITの最適な標準化については、3社だけでなくユーザー全体の標準化となるようにしたいと、抱負を語った。

 今回のアライアンスクラウドでは、ITインフラの標準化に加えて、運用の標準化も進める。ハードウェアやソフトウェアのベンダーから提供される標準化ではなくユーザーの側から標準化して、それに対して各ベンダーに協力を促す。そして、「Anyサーバ・Anyストレージ」が1つのキーワード、特定のベンダーに依存してロックインされることのないオープンクラウドを目指すとのこと。

 例えば、アライアンスクラウドでは鍵となる仮想化コントロールのところでは、イージェネラのPAN Managerを利用する。PAN Managerはイージェネラの専用ハードでしか動かなかったが、現在はデル、富士通、HPなどのサーバで動くようになっており、「このようにマルチな環境で動くものを検証していきたい」とのことだ。

 標準化活動のスケジュールは第1サイクルが2011年1月から6月までで、以降6ヶ月ごとに継続し、現状では第3サイクルまでが予定されている。第1サイクルでは基盤の確立、運用の拡充を目指し検証環境の確立し全体の設計を行いながら検証を実施する。2011年の秋には、各社でサービスを実現して既存のシステムの一部からアライアンスクラウドの標準化した環境へ移行することを目標とする。

 すでに内外13のベンダーから協力を得ており、大震災で大変な時期があったにもかかわらず、予定通りに検証センターを立ち上げることができたとのこと。検証の結果は各ベンダーにもフィードバックする。

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