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マスタープランがなければ会社は成長しない!人を信じても、仕事は信じるな!(2/2 ページ)

会社には「5年後に会社はこうなっている」という長期的な事業計画、マスタープランが必要。「プランが達成できるとか、できないとか」「正しいとか、間違っているとか」そんなことは関係なく、マスタープランがあることが重要という。

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山奥のホテルにこもって「経営計画書」を作る

 あなたの会社には明確なマスタープランがありますか。

 はっきり言っておきますが、お客様に商品を売ることだけを考えていても、会社は思うように成長しません。「5年後にどうなっているか」という長期的な構想を練り、そのためのプランを作ることが絶対に必要です。

 武蔵野では2001年より経営サポート事業を行っています。ダスキンの代理店をしながら培った成功ノウハウを会員企業に伝える事業です。そのなかの1つに「実践経営塾」という経営者向けのコースがあります。

 経営者としてやるべきことを1つ1つ伝えていくわけですが、その塾では、後半に、長野県の安曇野で合宿します。人里離れた山奥のホテルに、1週間こもりっきりになります。

 1週間も山にこもっていったい何をするかと言えば、みっちりと経営計画書を作るのです。会員企業の社長が20人から25人ほど集まって、寝食を共にしながらそれぞれの会社の経営計画書を作ります。時間も労力も掛かりますし、塾に参加するには決して安くないお金も掛かります。しかし、それと引き替えにしても、マスタープランを作ることに大きな価値があります。

 2010年6月現在、会員サポート企業は344社あり、そのうち2009年に過去最高益をあげた会社は67社にのぼります。これは驚くべき数字です。これほどの不況下での過去最高益ですから、なおさらでしょう。

業界内のレベルは同じ

 わたしは常々「業界内のレベルは同じ」と話しています。同じ業界内で同じような中小企業ならば、もともと持っているレベルは似たようなものです。弁護士や薬剤師になる人が一様に頭がいいのと同じで、どの業界を見ても、あなたのすぐ隣には似たようなレベルの人が働いているものです。

 人間同士、企業同士を比較しても、同じ業界にいるならば、もともとのレベルに大差はありません。では、いったいどこで差がつくのか。答えははっきりしています。

 マスタープランを作って方針を明確にし、社員を教育し、戦略化した会社が勝つというだけのことです。

 頭のいい人、優秀な人が集まっている会社が勝つわけではありません。そもそも、中小企業に、そんな優秀な人がゴロゴロいるはずがありません。本当に優秀な人なら、さっさと独立して、ものすごい業績を挙げているでしょう。

 その原理原則を理解したうえで、事業計画の作り方を学び、社員教育の仕方、戦略の立て方を知れば、業界のなかでスッと上に抜け出せます。武蔵野が経営サポートをしている企業の多くが業績をあげ、倒産する会社が1社もないのは、まさにその証明でもあります。

著者プロフィール:小山 昇

株式会社武蔵野 代表取締役社長。全国の経営者でつくる「経営研究会」主催。1948年山梨県に生まれ、東京経済大学卒業後、日本サービスマーチャンダイザー(現在の株式会社武蔵野)に入社。昭和52年に株式会社ベリーを設立し社長に就任、昭和62年に現職に就任。 平成2年、株式会社ダスキンの顧問に就任。平成4年顧問を退任、現在に至る。 株式会社武蔵野は、国内企業で初となる2度の経営品質賞を受賞。(2000年、2010年)その経営ノウハウを活かし、“中小企業の経営品質”にフォーカスした講演活動や書籍出版を行っている。


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