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【第4回】ご機嫌なチームを作ろう!チームワーク 2.0(2/3 ページ)

チームワーク2.0という“民主主義国家”の市民には、どのようなスキルが必要なのだろうか?

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測定手法にみるメンバーシップスキル

 米国・ウィーバー州立大学のマイケル・スティーブンス教授らは、人のチームワークスキルを測定する心理テスト「teamwork KSA(知識、技能、能力)」を開発しました。これは、チームにおける具体的な状況を示した設問に、あらかじめ与えられた4つの答えから1つを選択するものです。例えば、次のような設問です。

あなたは、チームのメンバー数人と、納得できないが定期的にしなくてはならない作業について、誰がそれをするべきか議論になっています。次の中で、この問題を最も効果的に解決する方法はどれだと思いますか。


a)個人の主観に左右されないために、ボスに決めてもらうのがよい。

b)その作業を順番にみんなで行うのがよい。

c)早い者勝ち(最も遅く会社に来た人がする)でするのがよい。

d)担当する人をくじ引きで決めるのがよい。


あなたのチームは、メンバー間のコミュニケーションをよりよく流れるようにし、質を高めようと検討しています。どのようにすべきでしょうか。


a)既に出た発言に基づいて出された意見を使うようにするのがよい。

b)発言する順番を決めて、順に発言するようにするのがよい。

c)より積極的に発言するメンバーに、話す方向性やテーマを決めてもらうのがよい。

d)上のすべてをするのがよい。


 それぞれ正解が含まれています。また、設問は全部で35個あり、この合計点数が高ければチームワークのスキルが高いという仮説を設定しています。KSAは、1994年に開発された後、多くの研究者によってチームのパフォーマンスとの関係が検証されてきました。その多くで、KSAのスコアが、チームのパフォーマンスとの高い相関性があることを認められています。

 KSAの35の設問は、いくつかのカテゴリに分かれていて、その分類を見ることで、チームワークスキルにはどんなものがあるかを教えてくれます。

 まず2つの大きなカテゴリがあります。第一は、人間関係に関するスキル、第二に、チームとしてセルフマネジメントするためのスキルです。人間関係スキルは、衝突の解決、協調して問題を解決する、およびコミュニケーションの3つのサブカテゴリに分かれています。チームセルフマネジメントは、チーム目的の設定と成果のマネジメント、および計画と作業の調整の2つのサブカテゴリに分かれています。

 もう少し具体的に見るために、カテゴリの説明を見てみましょう。ここでは、その説明をチェックリスト風にしてみました。読者の皆さんもチェックしてみてください。

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