鳴り物入りの切り札、PureSystemsがラスベガスデビュー:IBM Impact 2012 Report(1/2 ページ)
ラスベガスで開幕したIBM Impact 2012では、最適なアプリケーション環境を自動的にデプロイできるPureApplication Systemsが初日のジェネラルセッションで披露された。
4月中旬に世界同時デビューしたIBM PureSystemsファミリーの派手なお披露目はもうしばらく続きそうだ。
現地時間4月30日、ネバダ州ラスベガスで開幕したWebSphereユーザーのための年次カンファレンス「IBM Impact 2012」では、鳴り物入りのPureSystemsが初日のジェネラルセッションで披露された。スモークが焚かれたステージでPureSystemsとともにスポットライトも浴びたWebSphere事業の責任者、マリー・ウィークGMは、8500人を超える顧客やパートナーらの前で興奮を隠さない。PureSystemsファミリーのうち最適なアプリケーション環境を自動的にデプロイできる「PureApplication Systems」の開発には、WebSphereチームが大きく貢献したからだ。
PureApplication Systemsは、例えば、Webトランザクションシステムのベストプラクティスを「パターン」として用意する。そのパターンには、サーバ群のトポロジーや各サーバのパラメータ、ポリシーなどの情報が含まれる。そうした定義済みのパターンと仮想イメージを利用し、ハードウェアとソフトウェアを上手く組み合わせた、最適なアプリケーション環境を簡単かつ迅速に、しかも繰り返し構築できるのが特徴。企業向けのアプリケーションでは欠かせない自動スケール、フェールオーバー、ロードバランス、セキュリティ、モニタリング、ライフサイクル管理などの機能も盛り込まれており、運用保守の負荷も軽減できる。
ステージではWebSphere Cloud Computingのチーフアーキテクトを務めるジェイソン・マギーDE(Distinguished Engineer)が、OneTree Solutionsの価格最適化アプリケーション「PriceLenz」を使い、スケーラブルで高い可用性のシステムを分単位で稼働させるデプロイの自動化機能をデモした。こうして自動的にデプロイされたシステムは、運用段階でも設定されたポリシーに従い、負荷に応じて自動的に拡張と縮退を行うほか、リソースは一元的に監視され、故障を検知したアラートがあっても、コンポーネントを交換すれば済むという。
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