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リーダーならもっと数字で考えなきゃ! ――51のフレーズで学ぶマネジメントの鉄則ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

リーダーたるもの厳しい方がいいのか、それとも優しい方がいいのだろうか? どんなに人気がある監督だからといって、プロスポーツの世界で万年最下位の監督がその立場にい続けることはない。リーダーも同じで結果でしか評価されない。

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 先日、知人と食事に行った時のことである。金曜夜の安い居酒屋の店内は会社帰りの人たちでごったがえし、ワイワイガヤガヤと賑やかであった。われわれのグループも大いに盛り上がっていたが、携帯電話に着信があったので、わたしは席を外して用件を済まし、10分後に席に戻った。


リーダーならもっと数字で考えなきゃ!

 着席すると、話題はさっきとは全然違うものに切り替わっており、わたしはみんなが何の話をしているのか分からない。しかし、せっかく盛り上がっている話を遮るのもどうかと考えていると、隣のテーブルの声が気になり始めた。隣のテーブルは4人のビジネスマンがいて、上司(課長)と部下3人のグループのようだったが、こんな会話が聞こえてきた。

 部下A:風の噂で聞いたんですけど、今度Tさんが部長になられるって本当ですか?

 課長:どうも、そうらしいな。正直言って、俺は納得してないんだけどな。

 部下B:Tさんって、すごく厳しい方なんですよね? Tさんのチームに同期がいるんですけど、仕事で求められる水準が高すぎて、大変だって言ってました。毎日、「今日やるべきことは何だ?」って聞かれて、終わってなかったら、「なぜできなかった?」といちいち聞かれるそうです。そこで、手抜きがバレたら、メチャクチャ叱られるんですって。そいつは、Tさんの下で働くようになってから、仕事中の緊張感がハンパないって、愚痴をこぼしてました。

 課長:やっぱりそうか。Tさんは数字へのこだわりが強すぎて、部下に厳しすぎるんだよね。もう会社を辞めたいっていう部下もいるんじゃないの? お前たちの上司がTさんだったら、どうだ?

 部下C:いや〜、正直続かないっすね。僕は課長の部下で良かったっす。課長はミスっても笑って許してくれるし、結果が出なくても、努力したことをほめてくれるし。オレ、ほめられて伸びるタイプなんすよね〜。

 部下A:俺も課長の部下で良かったです。こうやって、飲みにも連れて行ってくれますしね(笑)

 部下B:同期からよく言われます。お前んとこの課長、優しいからうらやましいって。お世辞抜きで、課長って若手社員からは人気ナンバーワンですよ!

 課長:お前ら、ホントに調子いいよな(笑)よしッ、今からカラオケでも行くか!

 部下一同:いいっすね! 行きましょう! 課長、いつもごちそうさまです!

 この会話を聞きながら、わたしはある経営者の言葉を思い出していた。「リーダーの評価は部下からの人気投票とちゃうで。チームの数字が全てやで。」

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