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リーダーならもっと数字で考えなきゃ! ――51のフレーズで学ぶマネジメントの鉄則ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

リーダーたるもの厳しい方がいいのか、それとも優しい方がいいのだろうか? どんなに人気がある監督だからといって、プロスポーツの世界で万年最下位の監督がその立場にい続けることはない。リーダーも同じで結果でしか評価されない。

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リーダーが結果を出すために必要な手順

 リーダーたるもの厳しい方がいいのだろうか? それとも優しい方がいいのだろうか? 正直、わたしには分からない。

 ただ1つ言えるのは、リーダーは、結果でしか評価されないということだ。プロスポーツの世界を見れば分かりやすいだろう。いくら選手からの人気が高いからといって、万年最下位の監督やチームキャプテンがずっとその立場にい続けることはない。

 ビジネスの世界でも同じである。リーダーはチームに求められている結果をきっちり出して初めて評価される。逆に言えば、出した数字でしか評価されない。では、求められている結果を出すために、リーダーはどうすればいいのか? 必要なのは、次の手順である。

 リーダーが声高らかにチームの数字目標を掲げ、その数字目標を達成するための行動計画をチーム全体が一丸となって実行し、出てきた結果を詳細に分析して、チームの数字を伸ばすために問題点を改善する……。そう、ビジネスパーソンなら一度は聞いたことがあるはずの「PDCA」に数字を使って、チームを引っ張っていくことなのだ。

目標を次々にクリアするリーダーの黒字コトバ

 本書では、わたしがこれまでに実際に聞いたリーダーの言葉のうち、この「PDCA」をリーダーがうまく回していくためにヒントとなる言葉を紹介している。わたしの会計事務所は人気お笑い芸人ダウンタウンさんの出身地・兵庫県尼崎市にあり、わたしが接してきた多くのビジネスマンが「〜はアカン!」といった関西弁を使う。収録した言葉の一例を示すと、

・いつまで部下をコマツキ自転車に乗せとんねん

・部下はリーダーの「言う通り」にはならへん。「する通り」になりよんねん。

・社長を目指すんやったら、部下10人を司令塔に育てるこっちゃ。

・多少は無理な目標にせなアカン。けど、無茶な目標にしたらアカンで。

・時間もお金と同じや。ちゃんと予算を決めとかな、部下が湯水のように使ってまうで。

・「フルマラソン4時間完走!」って目標を掲げるんやったら、まずは「5キロ25分」を目標にせんとな。

・いつまでピーピー言うてんねん!

・ミスは責めたらアカン。けど、手抜きはトコトンつめなアカン。

・ギリギリになってから部下にギャーギャー言うても、そら「今さらジロー」やで。

・ダラダラ残業をほめてしもたら、バリバリ社員がアホらしなってまうがな。

・価格と数量、どっちに問題があんねん?

・部下の仕事は、(質×量)÷時間で評価したりや。

・黒字リーダーはエエことをほめて、アカンことを叱る。赤字リーダーはエエ人をほめて、アカン人を叱る。

・現状維持なら3%はダウンするで。

・サザエさんを3回超えさせたら、勝手に動き出しよるわ

など、ある意味キツイ表現の言葉を51個紹介しているが、関西人独特のユーモアだと思って、これらの言葉の意図することを実践してみて欲しい。そうすれば、あなたのチームは予想以上の力で動き出すはずである。

著者プロフィール:香川 晋平

香川会計事務所。公認会計士・税理士。

大手監査法人在籍時から、自費でビジネススクールに通学し、30歳でリフォームのオンテックスに入社。「従業員1人当たりの会計データ」を導入し、従業員の生産性を向上。入社後わずか90日で経営管理本部取締役に就任、在任2年の累計利益は業種別ダントツNo.1となった。

その後、5期連続50%超増収のベンチャー企業や従業員平均年収1000万円超の少数精鋭企業などの会計顧問をし、数社の非常勤役員も務める。また、12士業100名超の専門家交流会「尼崎商工会議所サムライ研究会」を立ち上げ、初代会長を務めた。

著書に、『東大卒でも赤字社員 中卒でも黒字社員』(リュウ・ブックス アステ新書)、『「デキるつもり」が会社を潰す』(中公新書ラクレ)、『もっと仕事は数字で考えなきゃ!』(あさ出版)がある。


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