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上司の機能を使い倒せる社員こそが、会社を成長させるビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

部下と上司は敵対関係ではなく協力関係にあり、活用したりされたりしながらともに成長する。上手に活用したい上司の8機能とは。

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「できる人はやっている 上司を使い倒す50の極意」

 今年のゴールデンウィークに、ある旅行代理店の社員が、高校の遠足に使うバスの手配を忘れてしまったことから、手配ミスを隠すために生徒を装い、「遠足を実施するなら自殺する」という手紙を書いて、遠足の中止を画策するという事件が起きました。結果的には、この偽装がバレてしまい、会社は記者会見を開いて謝罪し、さらに本人は解雇された上に、偽計業務妨害容疑で逮捕までされてしまったのです。

 この事件、誰かが得をして、誰からが損をするという類いのものではありませんでした。高校も生徒も会社も、そして本人も、関係したすべての人たちが不幸な目に遭っています。

 なぜこんなことが起きたのか、詳細まで私は知り得ることができません。

 ただ、ひとつ言えることは、この手配ミスをした旅行代理店の社員が、自分一人でミスしたことを抱え込むことなく、上司にひと言でも相談さえしていたら、ここまでの重大事にはならなかったであろうということです。

 上司には、「トラブルシューティング機能」という便利な機能があります。部下の犯したミスやトラブルを手際よく処理し、上司という肩書でクレーム相手に謝罪してくれる大切な役割です。この社員に、「部下は上司のそんな便利な機能を使い倒してもいいのだ」という認識さえあれば……と、個人的に非常に残念な気持ちになりました。

 私は、かつてリクルートという会社で就職情報誌の編集長を務め、数多くの企業や働き手を見てきました。その経験から、「上司を使い倒すくらいの社員こそが、デキる社員であり、そんな社員の存在が、上司をも成長させ、結果として会社も大きく成長させるのだ」ということを確信しました。

 近著「できる人はやっている 上司を使い倒す50の極意」という本は、そんなデキる社員の人たちを観察したうえで、彼らが上手に活用している「上司の8機能」についてまとめたものです。

 管理職の人や経営者にケンカを売っているようにも見えるタイトルですが、実は、「部下と上司は敵対関係ではなく、上司の8機能を活用しながら(されながら)、上司も部下もともに成長する協力関係なのだ」ということを説いています。

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