50歳から自由な生き方を手に入れるポイントとは?:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)
あなたは、何歳まで働くという自由を手にしていますか? 何歳になったら働くのをやめるという自由を持っていますか? 50歳になったら自分の未来を考えてみてほしい。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
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「あなたは、今、働くうえでの自由を手にしていますか?」
いきなりの質問で申し訳ありません。自由という概念は、人によってさまざまな面もあります。例えば、もう少し具体的な質問にしてみましょう。
「あなたは、何歳まで働くという自由を手にしていますか? また同時に、何歳になったら働くのをやめるという自由を持っていますか?」ミドル世代の働き手にとって、この質問は切実なものです。
話は変わりますが、知人がリストラに遭ってしまったことがあります。50歳を迎えようとする直前のタイミングです。新卒で入社したのが、社名を聞けば誰もが知っている大手企業で、その会社から関連会社の役員待遇で出向していました。リストラの対象になった理由は、その出向先の会社が清算されることになったからです。おそらく途中で出向扱いから転籍になっていたのでしょう。
出向のことを「片道切符」と言ったりしますが、その言葉通り本社の人事部から「もう戻る場所はない」と宣告されたのです。本人にとっては一大事で、いきなり職を失ったわけですから、あわてぶりは相当なものでした。
彼はすぐに私のところに相談に来ましたが、正常な判断力を失っていたかに見えた彼に、私はひと呼吸してこう伝えたのです。
「まずは冷静に今の状況を認識した上で、今後の選択肢を一緒に考えよう」と。
客観的に考えて、彼の今後は、以下の3つに絞られました。
1、転職する
2、フリーランスとして働く
3、起業する
この3つの選択肢を示すと、彼は「そうですね」と少し冷静になってくれました。
突然、職を失った不安の極みの状態から、今後の可能性について具体的なイメージが自分の中にできたからだと思います。
最初の「転職する」ですが、同業種への転職と異業種への転職とでは、まったく違う進路になります。専門性を生かすなら前者ですし、マネジメント力やコミュニケーション力など、業種や職種を超えて持ち運び可能なスキルを生かすなら後者です。ただ、40代後半の転職は決して甘いものではありません。ある程度条件の悪化を覚悟する必要はあります。
次の「フリーランスとして働く」は、業務委託契約を結び、個人事業主として仕事を請負うということです。得意分野での専門性を生かせば、そのスペシャリティを買ってくれる企業のサポートをすることは十分に考えられます。社員に比べ、収入が不安定になりますが、サラリーマン的な不自由さからは解放され、マイペースで働くこともできます。
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