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要領のよい人がやっている、「段取り」のキホン!ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

段取り力を高めるための思考回路とは。

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『会社では教えてもらえない 残業ゼロの人の段取りのキホン』

 さて、あなたの職場でも、こう言われることが増えていませんか? 「これからは、もっと早く帰るように!」と。「言うのは簡単だけど、やるのは難しいのだ! もっと、人を増やしてよ」と言いたくもなります。でも、そう簡単に人を増やせないのが会社の事情。とはいえ、解決策はあります。その答えは、あなたの「段取り力」を高めることです。

 今、私は、企業で「短時間で成果を出す営業手法、チーム作り」などをテーマとした研修を提供しています。研修先で気が付くのは、「段取り」=「さばく速度を上げる」と考えている人が多いということです。段取りとは、早くメールを打つこと、早くデータを入力する、といった動作を速くするといったレベルのことではありません。

 辞書を引くと分かります。「段取りとは、事を運ぶための順序。事がうまく運ぶように、前もって手順を整えること」(大辞林)。つまり、段取りとは「先読みをして、先手を打っておく」ことに他ならないのです。段取り力を高めることで、やり直しがなくなるばかりか、ムダな作業をすることもなくなるでしょう。では、早速段取り力を高めるポイントを紹介していきましょう。

要領のよい人は、必ず目的から逆算する

 上司から、忘年会の幹事に任命されたシーンを想定します。人数は30人。早速、Aさんはこう考えます。

 「駅前にできた焼き鳥居酒屋はおいしかったぞ。大広間もあり、テーブル席もあったので30人でも大丈夫だ。少し窮屈かもしれないけど、駅前だし、味もいいし、問題はないだろう」と早速予約を入れ、上司に報告。すると、上司は不満の様子。

 「今回の宴会では、いろいろな人と交流して欲しいんだよね。だから、本当は席を移動できるほうがいいんだけどね。窮屈だと席が固定化しないだろうか、少し心配だな……」

 Aさんは早めに動いたものの、結果はイマイチです。どうして、こうなったのでしょう。

 そうです。「何を目的とするのか」を明確につかんでいなかったからです。いかなる時も、目的から逆算して考える、これこそが段取りの第一歩なのです。

 この忘年会は、目標の達成をねぎらうためなのか、みんなでバカ騒ぎをするためなのか、それとも会話を重視するのか。ここをハズすと、いくら手際よく予約をしても、「やり直し」になるわけです。まず、いかなる時も最初に目的を確認しておきましょう。

要領のよい人は、ヌケモレなく、“三手先”を読んでいる

 いつも、先読みができる、そんな要領のよい人は、いったいどんな思考回路なのでしょうか。実は、無意識ながらこんな考え方をしています。

1:「ヌケモレを出さない」ようにしよう

2:「三手先の想像力」を働かせよう

 ちょっと分かりにくい表現ですね。

 まず、ヌケモレを出さないから解説します。彼らは、特に意識はしていないのですが、実は、「5W1H」で考えています。「5W1H」とは、なにを(What)、なぜ(Why)、いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、どのように(How)という6つの要素を指します。よく耳にする切り口ですが、ヌケモレを出さないためには不可欠な考え方です。

 そして、三手先の想像力を働かせるについてですが、これは「5W1H」の要素ごとに、最低でも2〜3個の行動を考えることが、それに当たります。

 では、上司から「会議中に食べる、15人分のお弁当」を手配する依頼を受けたシーンで考えてみましょう。

(1)What(なにを):よし、15人分のお弁当(昼食)を手配しよう

  • そうだ、みんなが選べるように「和食・洋食・中華」を用意しておいた方がいいかな
  • 中には、お茶が苦手な人もいるかも。お茶と水のペットボトルを用意しておこう

(2)Why(なぜ):そもそも、会議中にお弁当を食べるのは、会議をしながら会話をするためだ

  • だったら、集中力が途切れないように、臭いは控えめの方がいいな
  • あと、食べやすい方がいいな

(3)When(いつ):会議は3日後だけど、今すぐ予約をしておこう(売り切れがあるかもしれない)

  • 当日は11時30分には搬入しよう(進行次第では11時40分に食べるかも)
  • そして、13時にお弁当を回収しよう(お茶のお代わりを欲しいと考える人がいるかも)

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