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部下からの信頼があつい上司の5つの条件〜リーダーシップのカギは「決断力×人間力」〜部下から信頼されるエグゼクティブとは(1/2 ページ)

あなたは「いざというとき頼りになる上司」か?

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信頼される上司の条件

 上司には2種類います。いざというとき頼りになる上司と、いざというときに頼りにならない上司。部下が信頼するのはどちらだと思いますか? もはや答えるまでもないでしょうが、もちろん「いざというとき頼りになる上司」です。では、あなたは「いざというとき頼りになる上司」でしょうか?

 今日はまず結論から伝えます。

「信頼される人間の条件」

1、うそをつかない

2、言い訳をしない

3、話していることに一貫性がある

4、バーター取引をしない

5、いざとなっても絶対に逃げない

 実はこの5カ条は「いい男の条件」として人に教えてもらったものなのですが、性別関係なく大切なことだと思い、私は「信頼される人間の条件」として伝えています。

 上司となり、立場や役職が上がれば上がるほど、この5カ条がますます重要になります。加えて、リーダー、管理者、経営トップこそ奉仕や貢献の精神で、利他の心を持って仕事に取り組まなくてはならないのです。

目の前にいる部下は「人」である

 と、こんな話をすると多くの場合は首を傾げます。「そんなことを言っているうちにライバルに追い抜かれてしまいます」「利他の心と利益を出すことは矛盾します」「組織や部門の経営に携わるならば、論理や数字をもって考えないといけないんじゃないですか?」などさまざまな意見や質問が飛び出します。

 もちろん、論理や数字も経営においては大切な要素の一つです。でも、それだけでは説明のいかないこと、決められないことがたくさんあります。ロジカルシンキングは物事を皆が納得できるように解説するのにとても役に立ちますが、全てを解決してくれるわけではないことも覚えておかなければいけません。

 なぜなら、私たちが対峙しているのは常に「人」だからです。部下も人、商品の先にいるお客さまももちろん人です。人は感情の生き物です。数字を入れたら決まった答えを出してくれるコンピュータではないのです。

プレイヤーからリーダーへの転換期

 「俺が俺が」「私が私が」と自己主張をする。プレイヤー時代にはそれでも結果を出せるのです。仮に他者への思いやりに欠ける部分があったとしても、実務能力に優れている人は、仕事が早く、売り上げにも貢献し、上司や会社からも重宝され昇進もできます。

 そのまま順調に出世を続けていくかのように思えますが、それだけではある階層から上にいけなくなるタイミングがやってきます。

 経営者として、またさまざまな企業の研修を担当し、人事の話を聞く機会も多い立場として確信を持っていえることですが、企業はリーダー選びにとても慎重です。一人のリーダーによって企業が発展するような事例はたくさんあります。一方で、たった一人のリーダーによってそれまで繁栄してきた企業が無残にも崩壊してしまう、なんてこともあるのです。リーダーによって組織が変わることを知っている企業は、目に見える、表面的な事柄だけでリーダーを決めるようなことは絶対にしません。

 そこで重視されるのが人格や人間性、一言でいえば「人間力」です。そしてその人の人間力を見極めるために最も分かりやすいのが部下からの評価です。

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