あなたの「感性」は武器になる。これからの社会で生き抜くためのキャリア戦略:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)
コロナ禍で今後のキャリアに悩む人、部下の育成に悩んでいるリーダー、組織がバラバラで頭を抱える経営者など、今働く上で悩みを抱えている全ての人に読んでほしい。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
当たり前だったことが、ある日突然、当たり前じゃなくなる。
わずか、半年前まで想像もしていなかったことが現実になる。
新型コロナウイルスの感染拡大で、雇用や働き方に不安を覚え、これからどのように生きていくべきかを私達は切実に考えるようになりました。
そのような状況の中で、私は今年の8月に『これからの生き方。』を発売しました。この本は簡単に言うと、どのようにして私たちがこの厳しいビジネスの世界で生き残っていくか? というキャリア戦略を描いています。20万部を突破した『転職の思考法』では描けなかった、働き方の本質が詰まっています。
本書では分かりやすさを表現するために、漫画の技法を使い、8人のキャラクターがどうやって生きていくか、ということを構造的に描いています。また、第二章では自己分析編と題して、4つのキャリア戦略を紹介しています。自分自身の「価値観」を見つめ直し、目指すべきキャリアを明らかにすることができます。
コロナ禍で今後のキャリアに悩む人、部下の育成に悩んでいるリーダー、組織がバラバラで頭を抱える経営者など、今働く上で悩みを抱えている全ての人に読んでほしい一冊です。
おかげさまで、発売から間もなく重版も決まり、多くの人から好評の声が届いています。この本を通じて「これからの生き方」をじっくり考えるきっかけになれば幸いです。
今日は本書の中から、第三章の一部を紹介します。
ブックスマートとストリートスマート
世の中には、ブックスマートと、ストリートスマートいう言葉があります。
前者は、その名前の通り、頭がいい、勉強ができる、という意味です。一方で、ストリートスマートとは、自分で生きていくための知恵を持っている、という意味です。座学で学べることは、確かに大事です。ですが、人生の後半になればなるほど、キャリアを積めば積むほど、ストリートスマート、つまり自分の人生をよりよく生きるための知恵を持っているか、自分の足で立ち、そして自分の頭で考え、生きる術を考えてきたか、それが問われるフェーズに入るのだと私は思います。
反対に、ブックスマートだけを追い求め、分かりやすい成果、分かりやすい結果、分かりやすい肩書、そういうものだけを求めてきた人は、30歳を超えたあたりから自分の限界にも気付き始めるものです。それは他人がどうというより、自分自身が内心では気付いているものだったりします。
当然、これは会社の大小、職種は関係ありません。大きな会社でも、小さな会社でも、フリーランスでも、自分の生き方を持って、魅力的に働く人もいますが、その逆もいます。どこにいるか、何をしているか、何歳なのか、国籍などは全く関係ない話です。関係あるのは一点、「これからの生き方」を考え続けているか、どうか。持ち続けているか、どうか。自分がどうありたいか、を持っているか、その一点のみでしょう。
本当に自分がやりたいこと、したいこと、それを探すこと。新しい何かを学ぼうとすること、それは確かに大変な作業です。途方もない作業です。
もちろん、こういったことを、365日、いつも考えることは非現実的でしょうが、この本を手に取るということは、少しでも違和感を覚えている、まだこの先の人生で何かをしたい、何かを学びたい、変えたい、と思って手に取っているはずです。そうであれば、今からでも変われるはず、と私は思うのです。
そのために必要なのは、時間効率なんて無視してでもやりたいと思えることを、たった一つでも自分の人生に見つけることではないでしょうか。
ハードシングスは何度も訪れる
スタートアップの世界、経営の世界では必ず、ハードシングスと呼ばれる「これからの生き方」そのものが問われるような難しい場面が何度も現れるといいます。一度ではなく、何度もです。私自身も何度か経験してきました。あるいは、クリエイターや、作家の仕事もそうです。一つの物語を作る過程で、何度も何度もハードシングスは訪れ、一つの作品は完成されていきます。
むしろ、作る過程でハードシングスがなかった作品は凡庸であり、誰の心も動かすことなどできない、とすら感じます。
起業家だってそうです。これまで数多く話してきたからこそ確信していますが、何かに挑戦したり、誰かを本気で応援したりすると、必ずどこかで、とんでもない不況が訪れたり、トラブルが起きたり、仲間の裏切りが起きたりする。
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