この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
今、私は、年間200回程度のオンライン研修とリアル研修に登壇しています。すると、受講者から、こんな声を聞きます。「お客さまがリモートワークになり商談数が減った」「景気の流れが変わり、契約率が下がった」と。まさに未曽有の変化に遭遇している、それが間違いなく営業がおかれている環境でしょう。
しかし、未曽有の変化は、大きなチャンスでもあるのです。変化に早く対応できた営業に先行者利益がもたらされることが多いからです。実際、コロナ前と比較して商談件数が2倍以上になっている営業マンも少なくありません。
成功の鍵は2つ。
- オンラインを効果的に使う方法を覚えること
- 正しい商談の流れを実践すること(御用聞きではなく、潜在ニーズを喚起し、商談のチャンスを得る)
難しいと思ったかもしれませんが、それほど難しくはありません。私の研修先でも、実践されています。今回は、一部ではありますが、拙著『できる営業はこれしかやらない』のメソッドを紹介しましょう。未曽有の変化をチャンスにするヒントにしてください。
オンラインの「ドブ板営業」は最強!
オンラインを駆使することで、2倍の商談数、2倍の契約数……と営業効率が一気に高まっている営業マンは少なくない事実からお伝えしなければなりません。私は、いかなる業界であれ、訪問営業に加え、オンラインで営業を駆使するハイブリッド営業を実践することは不可避だと実感しています。
オンライン営業で探客を行う場合、2つの方法があります。
1つは、「電話+オンライン」。テレアポでアポイントをとる代わりに、その場でオンラインツールのURLを送り、オンラインで情報を提供しながら、その流れで商談をしてしまう方法。わざわざ営業マンが来ることには抵抗があるものの、オンラインで情報交換する程度なら聞いても損はない、と考える人は少なくありません。だから、商談効率が2倍になるわけです。
もう1つの方法は、「メール+オンライン」。Webページのアドレス、SNSを通じて、直接、メッセージを送ります。知り合いでない相手にいきなり送るメールのことを「コールド・メール」と言います。もともとは、経営幹部や著名人など「偉い人」へのアプローチ方法としては、普遍の手法だったのですが、この「コールド・メール」が、営業の現場にオンラインが普及したことで、一般的になったのです。これができれば、テレアポの必要はなくなります。
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