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「部下が発言しない会議」は上司に責任があるビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

会議で活発な議論を交わして欲しいと思っているのに、参加者からほとんど発言がない。こうした場合「やる気がない!」と部下のせいにしてしまいがちだが、実は上司の側に原因があることが多いようだ。

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 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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「俺リスペクト上司」が会議をダメにする


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 「今日は、なんでも自由にアイデアを出してほしい」

 会議の冒頭でニコニコとそう言っていた司会役の上司。そう言われて、その言葉を真に受けた社員の1人がアイデアを出してみると、案の定手のひら返し。

 「本当にそんなことできると思う? ちゃんと考えて発言してくれないかな」

 「この意見に賛成の人なんて、このなかにいるの?」

 意見を全否定されてメッタ打ちに! そんな姿を見せられたら、とてもではありませんが、次に手を挙げる勇気は出ませんよね。当然のごとく、それ以降は、誰も発言しなくなるでしょう。

 会議で沈黙が3秒続くと恐怖に変わり、その場にいること自体が辛くなっていきます。早くデスクに戻って自分の仕事をしたいのに、この時間はいったい何? 何の苦行なの? 部下がそんな気持ちになってしまうのも、無理のない話です。

 上司にしてみれば「ダメな意見だからNGを出したんだ、何が悪い」という話かもしれません。しかし、部下から見れば、上司からのダメ出しはかなりのプレッシャーです。こういう上司は、部下の立場から見れば、自分の意見以外は認めるつもりのない「俺リスペクト上司」です。

会議には3種類あることを理解する

 では、どうすれば活発な意見が交わされる会議をつくれるのか。

 前提として、会議は、その目的によって3種類に分けられることを覚えておきましょう。その3種類と会議全体での比率は次の通り。

  • 共有のための会議(会議全体の65%)
  • 決定のための会議(会議全体の13%)
  • アイデア出しのための会議(会議全体の22%)

 多くの企業が、「アイデア出し会議」と「決定のための会議」を同時にやってしまうので、アイデアを出した人がメッタ打ちになるというような、理不尽な事態が発生するのです。

 この会議は、3つのうち、どの会議なのか?」と、それをはっきりさせて会議に臨むだけで、会議時間は11%短くなります。

 アイデア会議では「出た意見を否定しない」、決定会議では「出された意見や討議から、最後は決定者が決定する」という原則を守ることで、不毛な時間が削減されるのですね。

 なお、「決定者が複数集まる決定会議」では、多数決で決めるのか、費用対効果で決めるのかなど、「決定方法」を先に決めると会議が迷走しません。

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