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強みを知る服装は政治だ

米国には「ドレスフォーサクセス」という言葉があります。おしゃれのためではなく、成功するために装う。そう、まさに服装は政治なのです。

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 仕事柄、パーティの時など初めての人に会った時、僕の外見はどうですか? とその場でファッションチェックを頼まれる時があります。そうですね、今日の色の組み合わせはとてもいいですね、とか、スーツの上着とパンツのバランスがパーフェクトです、とかアドバイスします。

 これで私の中では完了なのですが、どうも物足りなさそうです。そこで、ただ……ネクタイの色を紺にするともっと……とか、靴は黒の方がスッキリと見えます、など変えたほうがいいポイントの話をすると、それまでと目の色が変わり真剣な表情になります。

 人はどうも強みに目を向けるより、弱みを見つけて何とかしようという欲求があるようです。特に日本人にその傾向が強いように感じられます。褒められるのは、お世辞だと感じるようです。

 ところが、大体の場合、弱みにフォーカスするのはほとんど効果がありません。見せたくない所をかくす、違う自分に見せようとする……どれも見る方からすると、とても不自然なのです。

 それより目を向けたいのは、「強み」です。

 あなたの強みは何ですか? と尋ねると、あまりありませんとか 元気だけが……とかトーンダウンしてしまう人がいます。見方を変えれば謙虚ですが、中には本当に自分の強みに気付いてない人もいます。背丈(高くても、そうじゃなくても)、骨格、姿勢、話し方、表情、声質、バランス、髪質、体型(太っていても痩せていても)目、気品……。

 プロの目から見ると、強みになり得る要素がたくさんあります。あなたの声はまるでメトロポリタン・オペラで歌っても通用する位の声じゃないとか、あなたの肩の形はパーフェクトどんなスーツでも着こなせるわとか、教えてあげたくなります。

 強みを知ってそれを生かした時、人はその他大勢、大衆に埋もれる自分ではない際立った自分、他の人にはまねできない自分を演出できます。あなたの個性を、弱みではなく強みと捉えて下さい。そしてそれをどう生かすかという視点を持ち、そこにスポットが当たるような見せ方を考えるのです。

 「あなたが人からよく褒められる事は何ですか?」

著者プロフィール

大里千春(Chiharu Ohsato)

イメージストラテジスト。エグゼクティブコーチ。

4歳からピアノを始める。そのまま音楽の道に進み、講師としてのべ2000人以上の生徒への教育の実績を積む。コーチングに出合い、音楽のキャリアに終止符を打ち独立。自らの体験から人生が大きく変わるきっかけとなった、コーチングとイメージストラテジングをその職業に選ぶ。ニューヨークにてイメージ関係のスキルを幅広く学び、ICF国際コーチ連盟ACC認定コーチ、AICI国際イメージコンサルタント協会認定イメージコンサルタントの資格を取得。

主にエグゼクティブを対象にパーソナルコーチング、組織内の関係性をデザインするリレーションシップコーチング、またイメージ戦略コンサルティング、セミナーを行うことにより、ビジネスでの成功を導いている。人が自分自身の深い部分とつながり、誇りを取り戻し大きな力で限界を超えていく姿に、コーチ、イメージストラテジストとしてサポートができることに限りない喜びを感じている。著書「優れたリーダーが実践するイメージチェンジ成功法」日本経済新聞出版社。


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