シニア層の3割がゲーム機を利用――頭の運動や家族との対話に
ひと昔前とは異なり、高齢者も家庭用ゲーム機で楽しむ時代となった。遊ぶ理由はさまざまで、中には生活に密着した目的で利用するケースも見られる。
インターネット調査会社のネットエイジアは5月8日、シニア世代を対象に実施した「ゲーム機に関する実態調査」の結果を発表した。ターゲットになったのは、50〜79歳の男女500名(各250名)。調査によると、全体の33%が据え置き型のテレビゲーム機を、36%が携帯型ゲーム機を所有しているという。
据え置き型は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「プレイステーション2」が22.8%で多く、次いで「プレイステーション」(同)が10.0%、3位が「Wii」(任天堂)で8.6%となっている。携帯型では、「ニンテンドーDS Lite」(任天堂)が12.6%、「ニンテンドーDS」(同)が10.4%と、DSだけで23.0%を占めた。次いで「PSP」(SCE)が4.8%となっている。携帯型の所有については、男女で差が出ている。女性はDSが28.0%、PSPが3.6%で、男性はDSが18.0%、PSPが6.0%だった。
ゲーム機で遊ぶ理由について、テレビゲーム機は、「意外に面白いから」との回答が最も多く65.1%、次いで「家族と遊べ(ママ)共通の話題になるから」が24.5%、「頭のトレーニングとして」が20.8%、「体を使えるから」が16.0%となっている。携帯型では、「頭のトレーニングとして」との回答が76.8%と圧倒的に多く、次いで「意外に面白いから」が49.1%、「家族と遊べ共通の話題になるから」が16.1%だった。
利用頻度は、55.7%(回答者106名)がテレビゲーム機で「週1回以上」遊ぶと回答。1日に遊ぶ時間は平日が約55分、休日が約76分となっている。携帯型で「週1回以上」は62.5%(回答者112名)、遊ぶ時間は平日、休日共に約37分となった。
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