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「パートナーシップだけでは駄目だ」――日本企業が中国市場を攻略するには(2/2 ページ)

経済の急成長により大きな発展を遂げる中国マーケット。歴史の浅いセキュリティ産業などではノウハウを学ぶために日本企業の支援が必要だという。しかし、協力関係を築くには、中国への深い理解が求められる。

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起業家を尊重するという精神

 「まだエイサーが無名のころ、シー氏は日本でビジネス展開するために日本企業を回った。ところが、まったく相手にされず、起業家の面目をつぶされた。中国や台湾は、若い起業家が多く彼らを尊重する文化があるため、そのギャップに驚いた」(郭氏)

 その後、シー氏は米国に渡りビジネスを成功させたという。「(メリットや価値観を)“シェアする”というアメリカ人の考え方は中国人にフィットしている。まずは中国のメリットを提示することが友好関係を築く上で重要」(郭氏)

 郭氏は日本のブランド戦略にも言及。「日本の製品やサービスはとても細かく、完成度が高い一方で、中国企業にとっては難しすぎることが多い。広告も同じく、(ブランディング手法などが)高度すぎて、そのままローカライズできない。マインドシェアは高いが、マーケットシェアは低い」と強調した。

 日本と中国がセキュリティ市場でWin-Winの関係を作るにはどうすべきか。郭氏は両国の特徴を生かせるような「すみ分け」が重要だという。

 「日本はハイテク製品やVIP顧客向けのカスタマイズサービスを欧米市場に、中国は低コストの大衆向け製品を発展途上の市場に提供していくことで、それぞれを補完し全世界のマーケットシェアを拡大できるだろう」(郭氏)

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