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企業文化をつくる「侍スピリッツ」 日本オラクル欲しい人材をどう採るか(1/2 ページ)

グローバル企業であるが故に、日本に定着する企業にしたい――そうした組織を支える人材に対し、日本オラクルは一体何を求めているのか。

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 特集「欲しい人材をどう採るか」。日本IBM日本HPに続き、第3回は日本オラクル。人の出入りが激しい外資系企業において、同社は日本に根付いたグローバルカンパニーになるべく、社員が定着し長く働ける環境づくりを心掛けているという。人材に対する考えを人事本部採用企画部の鈴木宏彦ディレクターに聞いた。


――オラクルでは新卒の入社時期を4月、10月の2つに分けています。

鈴木 4月は国内の学生が、10月は留学生が中心となります。全体で毎年50〜60人程度でしょうか。当面この規模は変わらないと思います。できるだけ会社を辞めずに働いてくれる人を望んでいるので、大量採用はしたくないと考えています。

 現在会社全体の3〜5%が新入社員になります。これは外資系企業では標準的な数字です。

 部門別の比率は、営業よりも技術の方が圧倒的に多いです。しかし、オラクルの製品が技術系のデータベースからアプリケーションに移行しているので、SCM(サプライチェーンマネジメント)やCRM(顧客情報管理)などビジネスのフローが分からなくてはなりません。従って、そうした知識を持つ経営学部や会計学部などの文系学生もニーズは高いです。

人事本部採用企画部の鈴木宏彦氏
人事本部採用企画部の鈴木宏彦氏

――オラクルが新卒を採る目的は何ですか。

鈴木 各社とも「2007年問題」という団塊世代の定年退職による穴埋めが現在大きな目的となっていますが、オラクルでは日本に根付いたグローバルカンパニーになるよう、新卒に文化をつくってもらうことを期待しています。

――採用のフローを教えてください。

鈴木 4月入社の場合、まずは3年生の秋に「就職とは何か」というテーマで説明会をします。年末にかけてWebサイトや雑誌で新卒向けの求人広告を出した後、2月下旬から説明会、3月から4月にかけて面接、内定という流れです。

 10月入社に向けては、ボストンで開催の留学生就職フェア「キャリアフォーラム」などに参加しています。

――面接を重視していると聞きました。

鈴木 面接についてわたしたちは、単に人を選ぶのではなくマッチングの場として考えています。オラクルの事業内容は学生に分かりにくい部分もあるので、面接の中でわれわれの方がアピールして、どんな会社か知ってもらいます。

 また、面接官に対してもインタビューのトレーニングを実施しています。社会人になるとどうしても経験やスキルで人を判断しがちなので、自分自身の学生時代に立ち返ってもらい、客観的に分析する方法を教えます。

――人材獲得する上での理念や条件は何ですか。

鈴木 採用で一番重視しているのはマッチングです。会社と学生双方のマッチング。必要な条件は、次にやるべきことは何かをイメージして仕事ができる人です。具体的には、コミュニケーション能力、どんなスピードでも臨機応変に対応できる力、チャレンジ精神を持った人です。

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