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6カ月後の姿を思い描けているだろうか?問われるコーチング力(2/3 ページ)

企業目標を達成するために戦略を立てないという人はあまりいないだろう。戦略の中身はもちろん重要だ。しかし目標を確実に成し遂げるには、より具体的な方針が不可欠である。

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目標の数値化が重要

 タクティックミーティングでは、先に紹介した質問に沿って紙に書き出していく(個条書きでよい)。できるだけ2〜3分の短時間で書くようにする。なぜなら、パレートの法則は瞬間的に作用するからである。自分が最重要課題だと考えているものは最初に思いつくはずだからだ。短時間で書くことによって、上位20%のアイディアが出てくる。時間をかけてしまうと、あれこれ考えてしまい、あまり重要ではない80%のアイディアが出てきてしまう。慣れるまでは多少時間がかかっても構わないが、短い時間で書き出すことを目指してほしい。

 上記の質問に関して、手順と気を付けるべきことを説明する。


●6カ月先のゴールを明確にする

 6カ月後のゴールを明確に描ける人がどれほどいるだろうか。今日が10月1日だとしたら、3月31日までにどのような状態になっていたいか、どのような状態になっていたら満足するかを考えてみる。それを書き出してみることで、ゴールが視覚化されるのである。

 ここで大切なのが、次の2つである。

(1)日時を設定すること

(2)定量的に示すこと


 まず、日時をはっきりと設定する。3月末という表現ではなく、3月31日と記すのである。日時を決めると、コミットメントが高まり、やらなければと強く意識するようになる。次に数値を示す。定量化して数値を明らかにすることで、ゴールがより明確になる。例えば、次のとおりである。

 「3月31日に会社でキャッシュフローを1億円持つ」

 次に、そのゴールを達成すると、会社がどのように変化するかを考える。1億円のキャッシュフローが入るとなると、そのお金を具体的にどう使うのか、どういう投資ができるのか、どういう顧客に貢献できるか、社員にどういう福利厚生が提供できるかなど具体的なイメージがわく。単に売り上げが伸びるだけでは、このイメージはわかない。ゴールを達成することで会社はどう変わるのかをイメージする。とても興奮し、わくわくしないだろうか?


●具体的に何をすればいいのか

 これについても、明確に日時を設定する。


●誰に何を任せるのか

 何かをやろうと思っても、1人でできることは限られている。誰に何を任せるか、チームで誰と誰が協力して何をするのかを決めていく。これはゴールを達成できるかどうかの鍵になる。適材適所の人選がとても大事になる。


●ゴールを達成する上での課題と解決策は?

 最後に、ゴールを達成するための障害は何であるかを見極め、チーム内で徹底的に議論する。ここで大切なのは、本当の課題は何かということを繰り返し問い、解決策を考えていくことである。本当の課題を見つけるのは難しい。ただ、これを見つけることで解決策はおのずと導き出される。チームだけでなく、リーダーも自分の課題と解決策を考えてみることを勧める。

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