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リーダーが抱える20の悪い癖問われるコーチング力(1/2 ページ)

元GE会長のジャック・ウェルチ氏をコーチした経験を持つエグゼクティブコーチングの第一人者によると、組織の上に立つリーダーは共通した悪い癖を抱えているという。

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 前回、自己分析によりリーダーは自分の強みと弱みを把握すべきだと述べた。今回はリーダーが陥りやすい「20の悪癖」について紹介したい。

 以前「偽装事件を引き起こす不健康組織16の兆候」のコラムでも触れたが、リーダーの自己変革に欠かせないので改めて説明する。20の悪癖とはジャック・ウェルチ元GE会長をコーチした、コーチングの第一人者であるマーシャル・ゴールドスミス氏が、著書『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』で指摘したものである。経営者やリーダーの多くは次のような悪癖を持っていて、それが職場に悪い影響を与えているという。

1. 極度の負けず嫌い

2. 何かひと言価値を付け加えようとする

3. 善しあしの判断を下す

4. 人を傷つける破壊的なコメントをする

5. 「いや」「しかし」「でも」で話を始める

6. 自分がいかに賢いかを話す

7. 腹を立てている時に話す

8. 否定、もしくは「うまくいくわけないよ。その理由はね」と言う

9. 情報を教えない

10. きちんと他人を認めない

11. 他人の手柄を横取りする

12. 言い訳をする

13. 過去にしがみつく

14. えこひいきする

15. すまなかったという気持ちを表さない

16. 人の話を聞かない

17. 感謝の気持ちを表さない

18. 八つ当たりする

19. 責任回避する

20. 「わたしはこうなんだ」と言いすぎる


リーダーは他人よりも優れていると考えがち

 あなたが当てはまると思ったものはあるだろうか?

 経営者やリーダーは、負けず嫌いで上昇志向が強い傾向がある。もちろんある程度は必要なのだが、それが強すぎると問題になる。彼らは組織の中で相応の成果を残し、評価され、現在のポジションに就いた成功者である。よって、自分は優秀で頭がよく、ほかの人よりも優れていると考えてしまいがちである。

 しかし、もし本当に頭がよく優れているリーダーであれば、部下や周囲の人をうまく巻き込み、彼らと一緒に成長し、それに伴って組織も成長していくはずである。単なる思い込みで実は頭が悪いリーダーというのは、人を見下しばかにする。「自分は頭がいい」「優秀である」ということを必要以上に誇示するため、他人とうまくいかなくなる。

 これは以前紹介した「思考の枠」を持っている人である。「頭がいい」、「優れている」ということを主張し続ける。他人に負けたくないという意識が強く、部下とささいなこと、くだらないことで競争する。自分が見下している部下を信頼しなくなり、部下の意見に耳を貸さなくなる。

 こうなると、次のような弊害が生まれる。

1. 自分に情報が入ってこなくなる

2. 正しい判断ができなくなる

3. 部下との信頼関係が壊れる


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