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2010年の世界IT支出、前年比3.3%増の見通し Gartner
米Gartnerは全世界のIT支出に関する2010年の予測を発表した。回復基調にあるものの、ハードウェア分野は横ばい成長だとしている。
IT調査会社の米Gartnerは10月19日(現地時間)、IT業界の最新概況をまとめ、2010年の全世界のIT支出は対前年比で3.3%増の3兆3000億ドルになる見通しだと発表した。ITサービスやソフトウェアの分野で回復基調が見られるとしている。
世界規模の経済不況の影響で2009年のIT支出が2008年比で5.2%減と大きく落ち込む中、2010年は成長局面に転じる。通信分野は対前年比3.2%増、ITサービス分野は4.5%増、ソフトウェア分野は4.8%増の成長率を予測する。一方で、ハードウェア分野の支出は前年の3170億ドルとほぼ横ばいで推移するという。
同社リサーチ部門の最高責任者であるピーター・ソンダーガード氏は「2010年に成長局面に入るが、2012年までは2008年の売り上げ水準に戻らない。50%以上の企業は依然としてIT予算が前年比以下で、2011年になって初めて回復に転じる」とコメントしている。
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