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【第4回】経営者がクラウドを活用する条件――クラウド活用力がビジネス価値創出力に直結する変革期をリードするIT経営者(2/3 ページ)

クラウドコンピューティング導入について、経営者の判断が求められるようなケースは少ないというのが2〜3年前の状況だったが、少し変化が生じてきている。

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活用事例

  • 1 社内外のコラボレーションを高度化

 製造業A社では数年前から事業のグローバル化に着手しており、社内向けのシステムと社外向けのシステムを統合し、自社のブランドを形作る500社以上の企業とのコミュニケーションや一貫性の確保を目的として、クラウドベースのサービスを世界中の従業員や取引先に提供することを決定しました。

 このサービスは既存のネットワーク、PC環境上で動画、音声、文書ファイルの共有を可能にするものであり、新たなIT資源への投資を必要としません。これにより、自席にいながら、社内だけでなく社外の相手ともセキュリティーが確保された環境でいつでも他拠点間での会議が可能となり、コラボレーションのあり方そのものが変革できると期待されています。

  • 2 新たな業務サービスを短期間かつ低コストで実現

 国のグリーン家電普及促進事業のシステムとして昨年7月に稼働したエコポイントシステムはクラウドコンピューティングの価値を世間に知らしめた好例といえます。サービス開始まで1カ月という超短納期でありながら、1500万〜2000万件の申請件数が予測され、利用者の数も莫大でありながら、利用期間は数年間という限定のため予算規模も小さいため、従来型のシステム構築では実現不可能であった要件を見事にクリアーし、予定通りサービスを開始できました。

  • 3 研究開発業務におけるIT資源の制約解消

 IBMでは全世界3000人の研究員が必要とするIT資源をセルフサービスでいつでも利用可能にすることで、研究所のITリソース利用までの(調達、準備、導入設定)時間の無駄や他研究所のIT資源利用のための手間が不要となり、研究者は世界各地の研究所のIT資源を活用して創造性の発揮に専念できるようになり生産性を倍増(注1:出典)させました。

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