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インメモリBIで成長する米QlikTech、最新版で日本市場向け取り組みを強化

QlikTechの日本法人、クリックテック・ジャパンは、最新の製品版「QlikView 10」を提供すると発表した。

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 ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを提供するQlikTechの日本法人、クリックテック・ジャパンは11月17日、最新の製品版「QlikView 10」を提供すると発表した。地図などのコンシューマー向けアプリケーションの特徴を取り入れる一方、企業向け製品としての管理性を強化している点が特徴としている。


米QlikTechの製品管理担当バイスプレジデント、ヘンリック・ビーン氏

 QlikTechはインメモリ技術を活用したBIアプリケーション企業として知られる米Nasdaq上場企業。2010年第3四半期の売上高は対前年比39%増の5030万ドルと成長中。コモディティ化が進み、クラウドコンピューティングなどのサービス活用に焦点が当たりがちな最近のIT業界の中で、技術をテコに成長している数少ない企業向けソフトウェア企業といえる。

 来日した米QlikTechの製品管理担当バイスプレジデント、ヘンリック・ビーン氏は、QlikViewのここ数年のパフォーマンスの向上を強調した。インメモリ技術を用いた分析に加え、サーバ向けCPUのマルチコア化などハードウェアの進化も要因となり、リロード速度が2004年からは約10倍、2008年からでも約2倍も改善していると話した。


QlikView 10の画面。東京、神奈川、大阪など自社製品が売れている都道府県だけでなく、売れていない地域もグレイアウトする形で一目で分かるため、営業担当者などが次の行動を想起しやすいという

パフォーマンスやAJAX強化といった基盤機能の拡張に加えて、アプリケーションとしての機能にも手を加えた。

 1つは連想検索の強化。QlikViewでは、入力ボックスに検索キーワードを入力し始めると都度、探索ワードの候補が表示される。新版ではこの連想検索機能が、ダッシュボード上のあらゆるリストボックスに追加されたことにより、ユーザーは探索中の事柄について詳細に回答を見つけ出せるようになった。

 外部アプリケーションとの統合もしやすくした。QlikViewの機能を拡張し、地図、フローチャート、フラッシュアニメーションなどを表示できる。また、新機能として、QlikViewにアクセスしてデータを取得できる「QlikView Data Exchange」を投入。サードパーティーアプリケーションに組み込むことで、新たな機能を開発できる。QlikView上で開発作業などを実施するパートナー企業や顧客向けに、必要なドキュメントを公開している。

 同様に、既存の大手BI、CRM、ERPなどのアプリケーションとも統合できる。アプリケーションではSAP、Oracle、Salesforce.comなど、データベースではSQL ServerやOracle、そのほかTeradata、Webサービスやスプレッドシートなどのローカルデータなども挙げている。

 QlikView 10の価格は25ユーザーの小規模企業の場合で600万円から、1000ユーザーの大規模企業向けには2600万円からとしている。11月17日から販売を開始している。

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