検索
連載

【新連載】メッセージを力強く伝えるには、重量感のある低い声が必要だリーダーは低い声で話せ(2/2 ページ)

自分なりに一生懸命話しているのに伝わらない。そう感じたらどんな声で話しているのか聞いてみてほしい。声は変えられる。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

それでは横隔膜のスイッチを入れてみよう!

 さて、上記の高橋社長は、どのようにして「横隔膜のスイッチ」をオンにしたのでしょうか?

 どんな人でも声は必ず良くなります。人はだれでも声を出すためのスイッチを持っているからです。それが横隔膜のスイッチです。もともと持っている横隔膜のスイッチを押してあげて使えるようにする。そして、繰り返しトレーニングすることで横隔膜を鍛える。そうして、横隔膜を意識して使えるようになれば、あなたの声は見違えるくらい良くなります。

 なぜ横隔膜なのか? なぜ横隔膜を使うと本当に声が変わるのか? その答えはすぐに確かめることができます。

 今回は連載第1回ですので、トレーニングに入る前に簡単な実験をしてみることにしましょう。誰でも簡単に横隔膜もスイッチの存在を実感できるはずです。

1、足を肩幅に広げ、リラックスして立ちます。(壁に背中をピッタリつけると姿勢が安定します。)

2、普通の声の大きさで「あーーー」と声をのばしてください。

3、そのまま「あー」と言いながら、肋骨のすぐ下あたり(横隔膜)を、両手のグーで強めにグイッと押しましょう。(押したとき声を止めないでください)


 いかがでしたか? 声の大きさは変化しましたか?

 「ぁー(押す)あー!」のように、声が大きくなれば成功です。うまくいかなかった人は、「ぁー(押す)あー(押す)あー(押す)あー」

のように続けて試してください。自分で「声を大きくしよう」と意識していないのに、肋骨下あたりを押しただけで声が出てしまう。そう、これが横隔膜のスイッチなのです。

 声の響きや大きさを決定するのは息の量です。横隔膜を鍛えて、息の量を自在に操ることができれば、息の量を調節できます。横隔膜を動かして大きな呼気を送り込めば、それだけでよく響く声が出るのです。横隔膜がうまく使えない限り、どんなにほかのボイストレーニングを行ってもよい声は出ません。

 この横隔膜のスイッチを押す感覚をつかんでしまえばしめたもの。その後のトレーニングが成功しやすくなります。連載第2回までに何度か試してみてください。それではまた次回。

著者プロフィール:永井千佳(ながい ちか)

ボイストレーナー、音楽指導者、 ピアニスト。

桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業。国内外での演奏会開催多数。2005年 混声合唱団設立、代表に就任。合唱指導・ボイストレーニング指導の経験を基に、「ビジネスリーダーのためのボイストレーニング」「合唱チームビルディング」などの企業向け研修を提供。また企業経営者向けに「エグゼクティブ・ボイス・トレーニング」を提供、多くの社長たちの声を変え続けている。その活動は、NHK総合「サキどり↑」(2013/6/2)、週刊誌AERA(2013/11/25)、文化放送「オトナカレッジ」出演(2014/1/8)など、メディアでも話題になっている。

また、2013/2/26のITメディアエグゼクティブ勉強会では、60名以上の企業に勤めるマネージャーが参加した。音楽をテーマに毎日投稿を続けている「永井千佳の音楽ブログ」では、230名以上のブロガーを抱えるITメディア・オルタナティブブログでアクセスランキング月間1位を継続中。特にボイストレーニング関連のアクセスが多く、はてなブックマーク2000 超えを達成したエントリーもある。

主な著書に、「DVD付 リーダーは低い声で話せ」(KADOKAWA 中経出版)がある。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る