自分のスピーチをビデオで見て 失った自信をボイトレで取り戻す:リーダーは低い声で話せ(2/2 ページ)
声が低く安定し響きがでると、自信があり堂々としているように聞こえる。部下からも頼られる上司の声を作ってみる。
福山ボイスは横隔膜を鍛えよう!
連載第1回では横隔膜のスイッチを入れるトレーニングを行いました。うまくできましたか?
斉藤さんのレッスンでは、基本の「横隔膜トレーニング」を中心に行いました。横隔膜のスイッチをオンにして、その後、横隔膜を鍛えると、声はみるみる良くなっていきます。本日は「横隔膜トレーニング」から、最初に行ってほしい「横隔膜ボイス」を紹介しましょう。
横隔膜ボイス(1回10秒×5セット)
「横隔膜ボイス」を繰り返し行えば、横隔膜が鍛えられ、しっかり使えるようになります。横隔膜ボイスは、ほとんどため息程度の小さな声で効果があります。そのため、防音設備のない環境でもトレーニングすることが可能です。立っても座ってもできます。
・効果 Benefits
声を出しながら横隔膜を使ったトレーニングをすることで、普段発声していても、息が流れるようになります。落ち着きがあり、しなやかで芯のある声が手に入ります。
【手順1】両足を肩幅に開き、肋骨を持ち上げるようにして立ちます。両手を開いて肋骨の下のお腹に当てます。
【手順2】顎を下げて口を開け、リラックスして、ゆっくり大きく息を吸います。肋骨下のお腹がパンと張り返しているのを確かめてください。
【手順3】口を閉じ、唇のわずかな隙間から力強く息を吐きながら、「ふぅ〜〜〜」と小さく声を出します。「声:息=2:8」のバランスで息がメインです。頬と鼻の下が息でパンパンにふくらむように。息を吐いていくと、お腹は少し凹んでいきますが、それに抵抗するように、がんばってお腹を張り返してください。
【手順4】5秒間発声したら、ふたたび口を開けて手順2に戻ります。
【回数】手順1〜4を5回繰り返します。
第2回は、横隔膜ボイスで横隔膜を鍛え、息と声がなめらかに流れるようになるトレーニングでした。このトレーニングを次回までに週に3回程度行ってみて下さい。第3回では、横隔膜を使って「低い声」を出すトレーニングを紹介しましょう。
著者プロフィール:永井千佳(ながい ちか)
ボイストレーナー、音楽指導者、 ピアニスト。
桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業。国内外での演奏会開催多数。2005年 混声合唱団設立、代表に就任。合唱指導・ボイストレーニング指導の経験を基に、「ビジネスリーダーのためのボイストレーニング」「合唱チームビルディング」などの企業向け研修を提供。また企業経営者向けに「エグゼクティブ・ボイス・トレーニング」を提供、多くの社長たちの声を変え続けている。その活動は、NHK総合「サキどり↑」(2013/6/2)、週刊誌AERA(2013/11/25)、文化放送「オトナカレッジ」出演(2014/1/8)など、メディアでも話題になっている。
また、2013/2/26のITメディアエグゼクティブ勉強会では、60名以上の企業に勤めるマネージャーが参加した。音楽をテーマに毎日投稿を続けている「永井千佳の音楽ブログ」では、230名以上のブロガーを抱えるITメディア・オルタナティブブログでアクセスランキング月間1位を継続中。特にボイストレーニング関連のアクセスが多く、はてなブックマーク2000 超えを達成したエントリーもある。
主な著書に、「DVD付 リーダーは低い声で話せ」(KADOKAWA 中経出版)がある。
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