ITmedia エグゼクティブ勉強会リポート

「DXに重要なのは経営者がIT人材になること」常識を壊す旭鉄工のDX(2/2 ページ)

旭鉄工の非常識なDXその3「ノウハウこそが重要」

 DXを推進する際、「システムがなにより重要」と考える会社が多い。しかし、重要なのはシステムではなくカイゼンのノウハウだ。旭鉄工では、横展アイテムリストとよぶノウハウ集を作り、それを社内で共有している。何かをカイゼンしたいと考えた時、この横展アイテムリストからカイゼンの方法をピックアップし、一つひとつ試していくことで素早く楽に対策が見つけられる。この横展アイテムリストを見ることで、社員はカイゼンの方法を学ぶことができ、人材育成にもつながる。

問題を直さないと意味がない

 「旭鉄工ではこれらのノウハウやナレッジを共有するために、生成AIによるナレッジマネジメントもおこなっています。いろいろカイゼンを行ってきて分かったのは、DXに必要なのは、ノウハウだということです。どういうデータをどうやってとるかという“データ収集ノウハウ”、データを理解しやすいように視覚化する“データ分析ノウハウ”、そして起こっている問題をカイゼンする“問題を直すノウハウ”です。これらのノウハウはやってみないと得られないものであり、われわれが過去にさまざまなトライ&エラーを行ってきたことが、ノウハウとして積み上がっているのです」(木村氏)

旭鉄工の非常識なDXその4「経営者がDX人材になることが必要」

 DXに取り組みたいが、「IT人材が居ないとDXできない」と考える企業も多い。しかし、DXに必要なのは「経営者がDX人材になること」だ。DXとはつまり「デジタルで楽をする」ことといえるが経営者が「こんなことができるんじゃないか?」と考え、それをとにかくやってみることが重要なのだ。生成AIの導入なども、自分が好奇心を持って遊んでみることで、感覚をつかむことができる。

 DX=変革である。「こういうルールだからできない」「IT人材がいないからできない」とブレーキを踏むのではなく、困難を突破する覚悟を持って、全体の幸福を考えてアクセルを踏まなければならないのだ。

 「変革であるから、問題が山積みだというのは当然です。でも経営者として会社全体の幸福を考えて、会社のためにやらなければならないことがあるなら、嫌がる人がいても変革をやりきるべきです。経営者はデジタルに対する感覚と覚悟を持って、具体的な施策はスキルを持つ社員に任せることでDXを完遂できるはずです」(木村氏)

 講演を終えた木村氏は、旭鉄工で利用している生成AI「AI_KImura」「AI製造部長」のデモンストレーションを実施。参加者も生成AIに興味津々なようで、生成AIの導入、実施に関する質問が上がっていた。

印刷する
SNSでシェア

ITmedia エグゼクティブ勉強会リポート

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

関連記事

ITmedia エグゼクテブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら

ぜひこの機会にお申し込みください。

入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。

入会条件:
上場企業および上場相当企業の課長職以上

※入会は無料です

エグゼクティブコンテンツ

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia エグゼクティブ SNS

X @itm_executiveをフォロー

インフォメーション

注目情報をチェック

ITmediaエグゼクティブをフォロー