うるう秒、来年5月に廃止 国際度量衡総会で決定 通信網や情報システムの障害防止へ
仏ベルサイユで開かれた計量単位などを決める国際会議「国際度量衡総会」は15日、時刻調整に使う「うるう秒」を来年5月20日に廃止する決議を採択した。高度情報化社会でシステムの障害を防ぐため、半世紀以上続いた仕組みを見直す。
時刻の国際基準「協定世界時」は原子時計を基にしている。高精度なものは数億年で1秒程度しかずれない。一方、地球が自転に要する時間はわずかに変動するため、原子時計に基づく時刻との差が0.9秒を超えないよう、数年ごとの6月末か12月末に1秒を加えて調整してきた。
うるう秒は1972年の導入以来、27回実施されてきたが、同じ時刻が足されてコンピューターが誤作動を起こしたり、システムが停止する恐れがある。2012年には、国内のインターネット接続事業者でサーバー障害が発生し、豪州でも航空機の搭乗手続きに支障が生じ、多数の便が遅延。さらに今後、1秒を削る「負のうるう秒」が必要となる可能性もある。
決議では、2つの時刻のずれの許容範囲を0.9秒から1時間に広げる。これにより、数世紀は調整が不要になる見通しで、通信や金融取引などの安定化につながる。22年の前回総会では、35年までに廃止する方針を決めていた。
総会では、現在の原子時計に代わり、東京大の香取秀俊教授が考案した極めて高精度な光格子時計などの光時計を用いる「秒」の再定義も議論。30年の次回総会で新定義と実施時期を提案できるよう、準備を続けることを決めた。月探査に必要な共通の時刻基準についても、国際協力を進める方針を確認した。
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