ゲームの世界はもはや単なるエンターテイメントの一部ではなく、情報社会の今後の展開に非常に重要な役割を果たす存在となりつつある。
最近、ゲーム市場の現状と展望についてまとめる機会があった。といっても、筆者はこの領域にあまり明るくはない。自宅には十数年前に買ったソニーのプレイステーションとソフト数本があるものの、引越し時の梱包は解かれていないままだ。読者のなかには、子供にせがまれてゲーム機を買い与え、自分もハマってしまったという方もいるかもしれない。
現在の家庭用ゲーム機市場では、マイクロソフトのXbox360、任天堂のWii、そしてソニーのPS3という3大プラットフォームが、しのぎを削る形で争いが繰り広げられているのはご存知の通りだ。すべての製品が出揃った2007年末の時点では、欧米を中心に先行するXbox360に対して、Wiiが日本国内を中心に驚異的に出荷を伸ばし、出遅れ感のあったPS3もようやく年後半になって出荷が伸び始めた。携帯型ゲーム機でも、DSで大きく先行する任天堂に対して、ソニーのPSPも少しずつ伸び始めているという展開だ。
ゲームの世界はもはや単なるエンターテイメントの一部ではなく、情報社会の今後の展開に非常に重要な役割を果たす存在となりつつある。メディアやAVの世界がWebを中心とした大きな変革のなかで、主に流通という側面から一方的に変革を迫られている状況であるのに対して、ゲームの世界はより幅広い側面から、成熟しつつあるウェブの世界に新たな展開をもたらそうとしているように見える。今回はゲームがこれからの情報社会にもたらそうとしている変化の本質について少し考えてみたい。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授