気が付いたら体がさびついていた。笑い事ではありません。タバコをやめる、添加物の入った食品を避けるなどの自己管理でフリーラジカルから逃げ延びよう。
人間は酸素を吸い、それを利用して細胞内のミトコンドリアという器官でエネルギーを得て生きています。この過程で莫大な量のフリーラジカルが発生します。フリーラジカルとは、不対電子、ペアになるべき相手を持たない電子を持つ分子または原子の総称です。こうした分子や原子はほかの物質とすぐに反応しようとしてラジカル(過激)な動きをするためにこのように呼ばれています。
活性酸素は、ほかの物質に対して極めて攻撃的になった酸素のことでフリーラジカルの一種です。適度な量のフリーラジカルは体内で殺菌作用など「プラス」の役割を果たしています。しかしこれが過剰に発生すると、非常に有害なものに変わります。これが酸化ストレスです。鉄がさびるのと同じように体をさびさせてしまう作用があるからです。
フリーラジカルは体内で発生するもののほかに、体外から攻撃してくるものがあります。放射線、紫外線、ストレス、アルコール、タバコ、食品添加物、残留農薬、排気ガスなどの毒素です。これらは直接フリーラジカルを出すか、肝臓で代謝される過程でフリーラジカルを放出するのです。老化を促進させる危険因子は免疫機能、酸化ストレス、心身ストレス、生活習慣、代謝の5つあり、フリーラジカルによる酸化ストレスはこの中で最大の脅威でしょう。
日常生活におけるフリーラジカル発生要因としては、タバコの煙が一番大きいです。近年日本人の喫煙率は低下しつつあり、駅など公共の場での敷地内禁煙が広がっています。「禁煙に成功する」などの自己管理ができる意思の強さはエグゼクティブの資質だと思います。
フリーラジカルの発生要因
宇宙からの自然放射線
レントゲンで使うX線
パソコンや携帯電話から出る電磁波
ストレス
紫外線
タバコ
アルコール
排気ガス・大気汚染
食品添加物・残留農薬・そのほかの毒素
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授