「みどりの窓口」もAIに…音声で対話 JR東日本が実証機を公開、大宮・立川で実験へ
JR東日本は17日、JR大宮駅(さいたま市大宮区)で生成人工知能(AI)を使った新幹線などの切符発券を目指す「みどりの窓口 AI対応サービス(仮称)」の実証機を報道陣に公開した。実証機は、NECとソフトバンクの子会社「Gen-AX(ジェナックス)」がそれぞれ開発した2種類。20日以降、大宮駅と立川駅(東京都立川市)のみどりの窓口で3日間の実証実験を行う。
実証実験では生成AIを活用し、実際の騒がしい環境下で、利用者の要望に応えてスムーズな案内ができるかを確認する。待ち時間の短縮も期待している。実証の初期段階と位置付けており、利用客の要望の確認と整理までをAIが行い、発券作業は係員に引き継ぐ。
JR東日本モビリティ本部の小松誠治マネージャーは「将来的には発券まで行いたい。切符発売はさまざまなケースがあり、地域や駅によって傾向が異なる。お客さまのニーズを把握しながら作り上げていくところが課題になると思う」と話した。
人間の駅係員とAIとの役割分担については、「(駅係員は)鉄道の利用に不慣れだったり、海外から来られたり、ご高齢だったりするお客さまへのサポートという、人ならではの判断が必要な業務に注力していきたい」と述べた。
NECは、音声入力とタッチパネルによる選択を組み合わせた実証機を開発した。NECの担当者は「音声で全て操作することもできるが、正確性を保つためタッチパネルも取り入れた」と話した。
例えば「来週の日曜日」のように、具体的に日付を示さない指示があった場合、AIは判断が難しいという。このためタッチパネルで日付の選択を補完する仕組みにした。
ジェナックスは米オープンAIの「チャットGPT」の技術を活用した音声入力の実証機を開発。一般的な対話型生成AIと似た画面が表示され、AIに音声で要望を伝えていく。
ジェナックスの担当者は「会話の流れのシナリオを事前に用意した上で、後はAIが自律的にやり取りするようになっている。音声入力のため、言い間違いが発生する想定で、駅名などは一つひとつ確認して、次に進むようにしている」と話した。コールセンターへのAI導入で培ったノウハウを生かし、騒がしい環境でも正確に音声認識できる強みがあるという。
実証実験は、7月20~22日に立川駅でNECの実証機、23~25日に大宮駅でジェナックスの実証機を使って行われる。みどりの窓口を訪れた利用者に協力を依頼する。JR東日本は、見学のみを目的とした窓口への来訪は控えるよう呼びかけている。(西山諒)
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