ニュース
海外ITアウトソーシング「今後も行う予定はない」80%超す
IPAがITユーザー企業232社の海外ITアウトソーシング状況を調べたところ、海外発注の割合は4.5%で、今後の利用についても80%を超える企業が意向を持っていないことが分かった。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は2月18日、「IT人材市場動向予備調査」(中編)を発表した。その中で、ITユーザー企業232社の海外ITアウトソーシング状況を調査。ITユーザー企業の海外発注の割合は4.5%と1割を切り、今後の利用についても80%を超える企業が海外ITアウトソーシングの意向を持っていないことが分かった。
現在、ユーザー企業で最も進んでいるITサービスの海外アウトソーシングは「システム・ソフトウェア開発業務」で4.6%。その後、「保守・運用サービス業務」4.2%、「データセンター運営業務」1.7%、「データ入力業務」1.7%、「ヘルプデスク業務」0.8%と続く。
アウトソーシングの目的については「コスト削減」を挙げる回答が約73%を占め、「グローバル化への対応」が40%を超えた。発注先は40%が中国となっている。
満足度については、コストと納期については過半数が満足しているが、技術水準については「やや不満」との回答が40%を占めた。
IPAでは「ユーザー企業におけるITサービスの海外アウトソーシングは現状では一部の先進企業に限定されている」とまとめている。
同調査は、2007年9月10日〜9月28日に上場企業3000社を対象にアンケートし、232社からの回答を得た。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ミドルエイジのスキル不足がもたらす暗い将来、2008年ITベンダー業界予測
慢性的な人材不足が長期化しているIT業界――「大手ベンダーのスキル不足」「若手社員の育成機会の損失」「人材流失の加速」は暗い将来を予感させる。2008年は「教育する側こそがリーダー」との覚悟を持つべきだ。 - インドで台頭するミドルリッチを狙え
極端に高所得者と低所得者に二極化したインドは、日本企業にとってあまり魅力的な市場ととらえられてこなかった。しかし、ミドルリッチ層の台頭は日本企業のチャンスを拡大させているという。 - 宋文洲氏が語る日中の違い「日本人は個人の自立が足りないよ」
10%超の経済成長を5年連続で記録した中国――中国市場に繰り出す日本企業は多いが、ビジネスのやり方の違いに戸惑うといわれる。中国人経営者として初めて東証1部上場したソフトブレーンの宋文洲氏は、日中のビジネスマンに「大きな違いを感じない」という。 - エーザイ、臨床データマネジメント業務をアクセンチュアのインド法人に委託
- 保護されないと絶滅する珍獣、ガラパゴス化する日本