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「社員の家族も広報」――徹底した自己PR戦略がSONYブランドを作り上げた(2/2 ページ)

ソニーの創業者の1人である盛田昭夫氏は、企業や自らの価値を高めるために徹底した売り込みを行った。その先には、人材や組織に対する思いがあったという。

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人材獲得につなげる自己PR

 ブランドを企業名に採用し、知名度を上げるためなら徹底して会社や自身を売り込んだ盛田氏。その背後には人材や組織に対する理念があった。盛田氏は常々「有名になって一番良かったのは、優秀な人材、素晴らしい技術者たちが集まることだ。技術力がますます高まり競合を引き離すことができた」と語っていたという。

 また盛田氏は、外部から友人などを手当たり次第引っ張ってくることでも知られていた。郡山氏は当時を回想し「経営層のほとんどが盛田の中学時代の同窓生で埋まっていた時期もあった」と語った。このようなエピソードも、盛田氏の人材獲得に対する1つの特性を表している。

文化の共有なくして組織は成立せず

 このように、ソニーでさまざまな経験を積んだ郡山氏は、組織のあり方について、歴史や伝統、社員の共同意識などから作られる「企業文化」の重要性を強調した。中にいる社員を一から育てるのが良いのか、外部から優秀な人材を獲得することが好ましいかは、企業の成長段階や仕事の内容などによるが、どちらにせよ会社の文化が求められるという。

 「どんな組織でも文化がなければ価値の尺度を測れない。基本的には、社内で人材を育てて一緒に成長していくことが望ましい。しょせん会社は人の集まりだから、仲間を作り、文化を共有し、共に育っていくのが重要だ」(郡山氏)

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