特集
日本企業が中国で失敗しないために何を学ぶべきか:エグゼクティブ・コミュニティー紹介
ITmedia エグゼクティブの人気コミュニティーを紹介する同コーナー。今回は中国のホットな話題を提供する「中国ビジネス よろず相談」だ。
中国語だけでは不十分
「エグゼクティブ・コミュニティー」で展開するコミュニティー「中国ビジネス よろず相談」やブログ「中国通な社長のブログ」にて、中国の最新情報やユニークなトピックスを発信しているのがA-commerceの秋葉良和社長だ。
A-commerceは、前職・三井物産で培った中国ビジネスの経験を生かし、2007年4月末に立ち上げた会社だ。中国ビジネス全般のアドバイザリーサービス、食料や衣料の輸出入業務などを手掛ける。中でも主軸事業となるのが、法人向けの総合型中国ビジネススクールである。
「かつて上海に駐在していたとき、中国に進出する多くの日本企業が失敗している姿を目の当たりにしました。中国人の文化や習慣に対する認識の低さが大きな原因の1つです」と秋葉社長は強調する。そうしたリスクを防ぐにはどうすればよいか。そこで目を付けたのが、中国に渡航するビジネスマンに対して語学だけでなく事前に現地の商習慣や文化までを教え込むことである。このような総合的な中国ビジネス研修スクールは類を見ないという。
「ほとんどの企業が駐在予定者に向けて中国語研修だけを行っているのが現状です。しかし、ビジネスで重要なのは相手の文化をいかに深く理解しているかどうかです」(秋葉社長)
今後はエグゼクティブ・コミュニティーでも、中国でビジネスする上での疑問や心構えなどについて会員の方々と積極的に意見交換していきたいと秋葉社長は意気込んだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ほかに先んじてビジネスチャンスをつかめ」――中国の重慶政府が説明
「白帝城」をはじめ歴史的な名勝が多いことで知られる重慶。その重慶が今、直轄都市として中国国家から手厚い保護を受けながら、IT産業を大きく成長させようとしている。 - 四川省大地震、ハイテク企業に被害なし?
中国・四川省を突如襲った大地震。被災都市の成都や重慶には、オフショア開発などの拠点として日本をはじめ数多くの海外企業が進出している。IT・ハイテク企業を中心に各社の被害状況を聞いた。 - 「パートナーシップだけでは駄目だ」――日本企業が中国市場を攻略するには
経済の急成長により大きな発展を遂げる中国マーケット。歴史の浅いセキュリティ産業などではノウハウを学ぶために日本企業の支援が必要だという。しかし、協力関係を築くには、中国への深い理解が求められる。 - 宋文洲氏が語る日中の違い「日本人は個人の自立が足りないよ」
10%超の経済成長を5年連続で記録した中国――中国市場に繰り出す日本企業は多いが、ビジネスのやり方の違いに戸惑うといわれる。中国人経営者として初めて東証1部上場したソフトブレーンの宋文洲氏は、日中のビジネスマンに「大きな違いを感じない」という。 - 日立が清華大学と人材育成で協力 IT分野などで
ITやバイオなど理系分野の人材育成を図るため、日立と中国の清華大学が共同でプログラムを立ち上げる。