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インフォマティカが奪首、2強時代が続くETL市場 ITR調査
ITRは2007年度のETL市場動向を発表した。IBMに代わり前年の出荷金額を大幅更新したインフォマティカがトップに躍り出た。
調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は8月5日、2007年度の国内ETL(Extract Transform Load:データの読込み、変換、書込み)市場規模およびベンダーシェアを発表した。インフォマティカが前年度首位のIBMを抜きシェアでトップとなった。
調査結果によると、2007年度のETL市場の国内出荷金額は50億円で、前年比133.3%と大幅な伸びを見せた。ベンダー別では、インフォマティカがトップシェアを獲得した。基幹システム間のデータ連携における大型案件を複数受注したことが原動力となり、出荷金額を前年比で223.5%とした。一方でIBMは、パートナーからの販売は堅調に推移しているものの、新製品の投入が遅れ2位に後退した。
ITRのシニアアナリストである生熊清司氏は、「ETL市場は、インフォマティカとIBMの2強状態が続いている。しかし最近、ETL製品はデータウェアハウス・プラットフォームだけではなく、MDM(マスターデータ管理)などを含む全社レベルでのデータ統合基盤として機能することがより重要になってきている。オラクルやマイクロソフトはRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)製品にETL機能のバンドルを行っており、今後は専業ベンダーとRDBMSベンダーとの間で競争が激しくなる」とコメントしている。
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