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【第3回】競争優位の源泉としての人材力をいかに高めるか変革期をリードするIT経営者(3/3 ページ)

ビジネスモデル変革の鍵を握るのが人材であることは確かだが、その育成方法がはっきりしていないという企業が多い。

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まとめ

 このように先進企業のCIOは経営層の一員として、情報システム部門の変革と人材育成は企業の競争優位性を高める源泉と考え、業務改革や事業戦略と連動させて地道な変革活動にリーダーシップを発揮しています。その際の人材像のキーワードはプロフェッショナルです。プロフェッショナルは常にビジネスへの価値提供を目的として、市場(社外)で通用するスキルとマインドセットを持った人材です。そのような人材を計画的に育成するためには、ビジネス戦略としてのIT投資マネジメントプロセスと連動した人材マネジメントの仕組みが必要です。この仕組みを体系化した概念図を人材育成体系として図2に示します。


図2.人材育成体系

 今後、IT人材の組織的な育成がビジネス変革のスピードや業務の品質に直接影響を及ぼすようになることから、地道で時間がかかる人材育成の仕組みの構築を経営課題としてとらえ、積極的に投資していくことが求められます。

 次回は情報システムの所有から利用への流れを決定づけ、その活用力がビジネス価値創出力に直結する「クラウド」活用の条件についてご紹介します。

著者プロフィール

加藤陽一(かとう よういち)

日本アイ・ビー・エム(株)グローバルビジネスサービス事業 ビジネスイノベーションサービス パートナー

1984年3月、電気通信大学電気通信学部情報数理工学科卒、同年4月日本IBM入社。金融機関担当営業部門において顧客担当システム・エンジニアとして顧客企業の情報システム企画、構築、運用の技術支援を担当。1995年に日本IBMのコンサルティング サービス部門に異動し、金融機関、製造業、流通業、公益企業の事業戦略、業務改革、IT戦略、IT構造改革のコンサルティング業務に従事。2002年からIBMビジネスコンサルティングサービス 戦略グループ・ITトランスフォーメンションコンサルティングのリーダー。2007年1月、同社戦略グループ IT戦略コンサルティング担当パートナーに就任。現在に至る。



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