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Twitter活用の鍵――「顧客の心をつかみたいなら顧客先に行くべし」(4/4 ページ)

Twitterに代表されるソーシャルメディアが社会に強い影響を与える昨今、企業の「顧客重視」が問われるようになってきている。企業が本当に顧客の心をつかむためには、何が求められているのだろうか。

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ソーシャルWebを活用するには、企業にとってもチャレンジが必要

 Twitterに期待できることは、Zapposのような「ファン作り」のような活用だけではない。例えばリアルタイム性を生かしてタイムセールに使ったり、自社商品やサービスに関する消費者のツイート(発言)を検索して問題解決の支援を行ったりする顧客サービスなど、さまざまなスタイルで活用されている。

 「Twitterを活用する上で注意しなければならないことがある。恣意的で共感を呼ばないツイートは排除されるということ。サプライヤーロジックで書き込んでいるばかりでは、消費者に切られてしまう。また、フォロワー数だけを見るのも無意味なこと。確かに数も大切ではあるが、最近ではeBayなどのオークションでフォロワー数を購入することだってできる。むしろ、どれだけ本当のファンを集められるかが鍵。そのためには根強くコミュニティーを作ることも重要だ」(本荘氏)

 しかし現実には、サプライヤーロジックに陥っていたり、過去の成功体験に縛られていたり慣性力があったり、変化を受け入れられなかったり、はたまたコンプライアンス面での不安や組織体制、マネジメントプロセス面での問題があったりして、多くの企業にとってなかなか着手しづらい面もあるだろう。特に大企業では難しい面も多いはず。一般的な企業が、組織として取り組もうとした場合、まさにこのような罠に陥ってしまう危険があるのではないだろうか。これまでのメディアでの広報活動とは違った体制でチャレンジすることが、Twitterを活用する上では欠かせないと本荘氏は指摘する。

 「Twitterに代表されるソーシャルWebでは、投資リスクが小さい一方で、経験を通じた学習が必要となるため、実験的な取り組みが有効だ。そうして、継続的な活動を目指していくことが大切だ」(本荘氏)

※本記事は、エグゼクティブ・リーダーズ・フォーラム 第32回 インタラクティブ・ミーティング「[緊急企画]ソーシャルメディアが築く企業と顧客の新たな関係性―ツイッターに代表される新メディアをどう企業は活用すべきか―」における本荘氏の講演「エコシステム・マーケティング ソーシャルウェブで変わる顧客・市場・社会」を基に再構成したものです。

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