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続けた人しか成功しない――対話を継続するグローバル時代のスマートリーダー術――100人の経営層から(2/2 ページ)

価値ある情報を発信し、対話をする企業や人を応援したいと思い、その企業の商品やサービスを利用したいと考えるようになる。継続は力なり。

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継続していて不安になる

 続けた人しか成功しない。コミュニケーションも対話を継続した人しか成功しません。続けるということは当たり前のことですし、誰でもできることと考えがちですがこれがやはりかなり難しい。続けられない人が大半なのです。だからこそ続けた人が勝つのです。

 ただしなぜ多くの人が続けられないのか。そこには原因があるのではないかと思います。

 (1)続けていて効果が見えない

 (2)周りからの反応がない

 何かを始めてそれを続けても、すぐに効果が表れるわけではありません。効果が表れるには時間がかかります。コミュニケーションに関していうと、日々いろいろな形で努力しているのではないでしょうか。意識的に部下に声をかけてみたり、定期的に報告をしたり。しかし、それに対して、全然反応がないこともあるでしょう。

 それで決してめげてはいけません。すぐに反応がなくても、めげずに継続する。継続することで必ず自分の声は浸透し、伝わっていきます。情報があふれる時代、メッセージは1度ではなかなか伝わりません。何度も何度も繰り返し話すことで、徐々に徐々に浸透し、広がっていくのです。

 かつて会ったたあらゆる経営層が言っています。「必ず誰かが見ていてくれる、継続した人が勝つ」 

 なお、コミュニケーションにおいてネットやメールはとても便利なツールです。時間を気にしないでいいですし、こちらの都合で送ることができるのでとても便利です。ただし、最終的にはやはり直接会って話すことが必要だと感じます。前に紹介した経営者も手紙にファックス、そして訪問もしたそうです。メルマガなどで定期的に情報発信をするとともに、直接会って対話をしたことで一緒に頑張ろうという気になったのです。

 コミュニケーションは時間がかかります。今日この行動をとったからといってすぐに効果があるわけではなりません。ただし、継続していれば、必ずその声は届きますし、浸透していきます。愚直なまでに対話を継続できた人、その人が勝つのだと思います。

 今回は「続ける人しか成功しない――対話を継続する」ということに焦点を当てました。次回は、「まわりを味方につける―共に学び、共に創る」について話します。

著者プロフィール

林正愛(りんじょんえ)

BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社にて経営、会計関連の書籍の編集に携わった後、日本経済新聞社に入社し、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年4月に退職し、「眠っている才能を呼び覚ませ」というミッションのもと、優秀な人たちが活躍する場を提供したいという思いから、同年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。

企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月からは慶応義塾大学メディアデザイン研究科でも学ぶ予定。著書『紅茶にあう美味しいイギリスのお菓子』(2000年、アスペクト)。2児の母。


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