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「ガートナー・トラベル・ガイド」──未来のデジタル世界(ファースト・デジタル・ディケイド)の歩き方Gartner Column(3/3 ページ)

このトラベル・ガイドでは「10年後のデジタル世界」を単なる旅の目的地としてではなく、体験し、住みつくための全く新しい場所として案内している。この旅を満喫してほしい。

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旅のガイドとなる地図


図2:「10年後のデジタル世界」の地図

 「10年後のデジタル世界」で特に魅力的だと感じる街や都市は、人によって大きく異なる。図2に示す地図を使って自分のいる方角を確かめ、自分だけの旅程表を作成してほしい。この地の中心にある「旧市街」から外側に向かうほど、「10年後のデジタル世界」という地は興味深いものになる。10月28日から30日まで、東京・台場で開催する「Gartner Symposium/ITxpo 2014」では、「新市街」と「周辺都市」の観光スポット、アクティビティを解説する。以下に、これらの街と都市を要約している。

  • 旧市街(図3)

図3:旧市街の地図(少しだけ立ち寄り可能)

 旧市街の古風な趣は、テクノロジをプロセス効率化の実現手段として捉える、慣れ親しんだテクノロジ・アプローチから生まれている。ここに長々と留まってはならない。この旧市街と過去の目的地に共通するお決まりの定型作業に行動を束縛されることになる。

  • 新市街(図4)

図4:新市街の地図

 旧市街を取り囲むように「情報資源」「デジタル化の能力」「人間の可能性」という3つの新市街がある。この新市街が「10年後のデジタル世界」に驚きと感動の多くをもたらす。

  • 周辺都市(図5)

図5:周辺都市(新都市との組み合わせが価値を生む)

 「意思決定の強化」「ダイナミックな自動化」「パフォーマンスの増強」という3つの周辺都市は、「10年後のデジタル世界」にしかないユニークな都市である。新市街を結ぶ超高速道路沿いに位置するこれらの都市では、日夜アイデアとイノベーションが飛び交っている。これによって価値の源泉が生まれ、住民はさらなるインスピレーションを得ている。

 「10年後のデジタル世界」は依然、発展初期にあるものの、デジタル企業を引き付け、ビジネスと文化の中心地としての重要性を高めながら、急速に進化している。われわれの多くはこれをただ横目で眺めているわけにはいかない。この進化から最大の価値を引き出すべく、旅に出る準備をする必要がある。先にも述べたが、10月28日から開催する「Gartner Symposium/ITxpo 2014」で、皆さまの旅の準備を支援する。読者の皆さまが、安心して「10年後のデジタル世界」に旅立てるよう、ガートナーが総力をあげて、ガイドする予定だ。どうか、ご期待いただきたい。

著者プロフィール:小西一有 ガートナー エグゼクティブ プログラム (EXP)エグゼクティブ パートナー

小西一有

2006年にガートナー ジャパン入社。CIO向けのメンバーシップ事業「エグゼクティブ・プログラム(EXP)」において企業のCIO向けアドバイザーを務め、EXPメンバーに向けて幅広い知見・洞察を提供している。近年は、CIO/ITエグゼクティブへの経営トップからの期待がビジネス成長そのものに向けられるなか、イノベーション領域のリサーチを中心に海外の情報を日本に配信するだけでなく、日本の情報をグローバルのCIOに向けて発信している。


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