「ひとりCSIRT」へのエール、企業にはセキュリティの管理系人材が欠かせない(1/2 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
「サイバーセキュリティをIT部門だけに頼るのは限界がある」──多くの日本企業がサイバーセキュリティ対策を情報システム部門に任せている現状にこう警鐘を鳴らすのは、金融ISAC(Information Sharing and Analysis Center)で専務理事を務める鎌田敬介氏だ。
「サイバーセキュリティは、新たなコーポレートリスクであり、技術だけの問題ではない。サイバー攻撃に組織的に対応しようとすれば、IT以外の仕事の方がずっと多いからだ」と鎌田氏。彼はこの10月、企業や組織の管理者向けに「サイバーセキュリティマネジメント入門」(金融財政事情研究会)を出版したばかりだ。
サイバーセキュリティ対策は、これまでソフトウェアの脆(ぜい)弱性を塞いだり、個人情報の漏えいを防いだりすることが主流だったが、今や物理的な犯罪の主戦場がサイバー空間に移行しており、様変わりしてしまった。プロの犯罪集団がさまざまな手段を準備し、用意周到に攻撃を仕掛けてくる。国家が関与しているとみられる攻撃さえある。インターネットに接続された膨大な数のIoT機器を乗っ取り、一斉に攻撃を指示するDDoS攻撃も桁違いに激しさが増している。もはや「100%防ぐセキュリティ対策」は幻想にすぎない。
鎌田氏は、「ランサムウェアの教訓からも学べるが、攻撃者は最もセキュリティ対策の甘い、例えば海外の拠点を突いてくる。侵入されることを前提とし、早期に検知して被害を最小限に食い止め、短期間で復旧させる組織体制が求められる。企業は、ITの管理ではなく、リスク管理、危機管理として体系的かつ網羅的なアプローチを取る必要がある」と話す。
「経営」「管理」「現場」の三層構造で推進
体系的、網羅的なサイバーセキュリティ対策の在り方として参考にすべきものの一例として米国立標準技術研究所(NIST)の「サイバーセキュリティフレームワーク」がある。サイバーセキュリティ対策の業界標準やベストプラクティスをまとめたもので、経営レベルでのリスク洗い出しと優先順位付け、それに基づいた管理レベルでのリスク管理と対策推進、現場レベルでの対策と運用が、モデルとして描かれている。日本企業が取り込むべきは、この三層構造、つまり「経営」「管理(企画)」「現場(技術)」で推進するという考え方だと鎌田氏は指摘する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ITmedia エグゼクティブ勉強会スケジュール
-
2
「セキュリティは事業を活かす出汁、責任者はCIMOで目指せ」 - JTB 椎野氏
-
3
「CISOは1人の経営者たれ」――ログの先の人を思う、LayerX CISO 星氏
-
4
第50回:なぜ「優秀なマネジャー」ほど経営に嫌われるのか
-
5
スキルの向上だけでは成長は望めない――より重要になる「成長マインドセット」とは
-
6
「人間洗濯機」が高齢者施設に 福祉の現場に万博技術導入 人手不足解消や産業成長に期待
-
7
本田技研工業のDXはボトムアップとトップダウンで“Hondaらしく推進”
-
8
重要文化財の弁財天像 3Dデータ化で確実に継承へ 「将来に残したい」神奈川・江島神社
-
9
味の素社が挑む“dX”とAI駆動開発――“企画・開発・営業ができる人財”が新規事業を加速する
-
10
話題のチーズティーを飲んでみる
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー