ドラッカーが教える成果をあげる人の8つの習慣
第1の習慣 なされるべきことを考える(1/2 ページ)
成果をあげるには
「成果をあげるために特別な才能や、適性や、訓練が必要なわけではない。物事をなすべき者が成果をあげるには、いくつか簡単なことを行うだけでよい」
こう言ったのは、ピーター・ドラッカーだ。ビジネスの世界に身を置く人であれば、その名は聞いたことのない人はいないだろう。世界からマネジメントの父と称され、彼を今もなお書中の師と仰ぐビジネスパーソンは数知れない。
経営者は成果をあげるために会社の明日を考え、管理職は成果をあげるために部下を助け、一般社員は成果をあげるために日々汗を流している。経営者であろうと、管理職者であろうと、一般社員であろうと、成果をあげるために働いていることに変わりはない。この連載は、日々仕事に励むビジネスパーソンに向けて書いている。ビジネスパーソンの多くは、成果をあげるために、スキルを高めること(下の図の「3」)に力を入れている。
成果をあげるために、そんなに多くの特別なスキルが必要なのだろうか。冒頭、紹介した通り、成果をあげるためには、いくつか簡単なことを行うだけでよいのだ。では、その「いくつか簡単なこと」とは何だろうか。
成果をあげる人の8つの習慣
成果をあげる人は、どんな性格の持ち主なのか。どんな姿勢で仕事をしているのか。どんな価値観を持っているのか。どんな強みを持っているのか。
ドラッカーはこう言っている。
私がこれまでの65年間コンサルタントとして出会ったCEOのほとんどが、いわゆるリーダータイプでない人だった。性格、姿勢、価値観、強み、弱みのすべてが千差万別だった。外交的な人から内向的な人、頭の柔らかな人から硬い人、大まかな人から細かな人までいろいろだった。彼らが成果をあげたのは八つのことを習慣化していたからだった。
ピーター・ドラッカー
成果をあげる人は成果をあげることを習慣にしている(上の図の「4」)。成果をあげる人の8つの習慣について8回にわたって紹介する。成果をあげることを習慣にするために、この連載がお役に立てれば、筆者としてこれほどうれしいことはない。
私たちの働き方は劇的に変わった
知識労働者――。それは、ドラッカーがつくった言葉で、知識や情報を使って仕事をする人のことだ。ひと昔前の社会は仕事のほとんどが力仕事だった。その後、技術の発展によって、人間がやっていた力仕事は少しずつ機械がやってくれるようになった。こうして、力仕事は減り、知識や情報を使う仕事が増えていった。「力仕事が大半を占めていた社会」から、「情報や知識を使う仕事が中心となる社会」に移行した。
ドラッカーは、その変化を世界の誰よりも先に気が付いた。それを世に知らしめるために使った言葉が、前述した知識労働者という言葉だ。1970年代のような経済発展が目覚ましかった社会とはいえ、その当時はまだまだ力仕事が多く残っていた。この50年、私たちの働き方は急速に変化した。その変化は私たちにどのような影響を与えているのだろうか。
すべての者がエグゼクティブ
エグゼクティブとは、エグゼキュート(execute)という、「執行する、実行する、遂行する、達成する」という語源から派生したもので、成果をあげる人のことだ。力仕事が大半を占めていた時代は、成果と仕事は決まっていた。従って、上が下に指示を出し、下はその指示に従えばいいというものだった。
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