グローバル化の課題「優秀な人員の獲得」が大きく伸びる――Accenture調査
米Accentureが行ったグローバル経済に関する意識調査によると、世界の大手企業の経営幹部は「企業間競争」や「グローバル経済の状態」「優秀な人員の獲得、確保」に頭を悩ませているようだ。
米Accentureが行ったグローバル経済に関する意識調査によると、世界の大手企業の経営幹部は「企業間競争」や「グローバル経済の状態」「優秀な人員の獲得、確保」に頭を悩ませているようだ。
Accentureが2007年9月から12月にかけて行った調査をまとめたところ、1年前よりもグローバリゼーションの進展が加速しており、サプライヤーや自社の社員、オフィス所在地、顧客の観点から企業のグローバル化が進んだとする回答が目立ったという。
特に企業成長を阻害する脅威としては、「企業間競争」(73%)、「グローバル経済の状態」と「優秀な人材を獲得し確保する能力の欠如」(それぞれ67%)、「企業の評判」(62%)、「新製品および新サービスの開発能力の欠如」(51%)を挙げた。
Accentureによると、2005年の調査でも、同じ項目が上位に入ったが、今回は人材の獲得が7ポイントと大きく増加したのが特徴という。
さらに、グローバリゼーションの流れに対して準備が不十分であるとの経営幹部は5人に1人(21%)に上った。
Accenture経営コンサルティング部門グループ・チーフ・エグゼクティブのマーク・フォスター氏は「経済およびビジネス活動の中心が複数地域に分散した世界では、人材確保の戦いもグローバル化している。企業が優位性を保つには、不足しているスキルや将来のニーズを明確に把握した上で、より戦略的に人材を理解し調達する能力が必要だ」としている。
同調査の対象国は、米国、英国、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、日本、中国となっている。
「第4回ITmedia エグゼクティブ セミナー」〜グローバルで勝つための経営とIT〜
世界同時株安で景気減速の懸念が強まっているが、優れたビジョンや戦略、オペレーションによってグローバル市場で成功を収めている日本企業も多い。その成否を分けているのは、企業の「現場」が生み出している価値そのものだ。
第4回ITmedia エグゼクティブセミナーは2日間にわたって開催いたします。1日目は、遠藤功氏(ローランド・ベルガー会長)、根来龍之氏(早稲田大学大学院商学研究科教授)にご登壇いただき、強い現場をつくるための最も重要な要素である「見える化」をテーマに取り上げ、それを実現するためのITの生かし方も探ります。
2日目では、アクセンチュアで自動車業界の総責任者を務めた三澤一文氏(シーメンスPLMソフトウェア社長)に、他の産業よりも頭ひとつ抜け出た競争力を獲得している同業界の強みや死角を分析いただき、経営はもとより、IT部門のリーダーの方々にも意識改革を促す機会としたい。
詳細/お申し込みはこちらから
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 海外ITアウトソーシング「今後も行う予定はない」80%超す
IPAがITユーザー企業232社の海外ITアウトソーシング状況を調べたところ、海外発注の割合は4.5%で、今後の利用についても80%を超える企業が意向を持っていないことが分かった。 - 保護されないと絶滅する珍獣、ガラパゴス化する日本
日本企業はガラパゴス化してないか? NRIはそう警鐘を鳴らす。2015年、日本の内需は頭打ちになると同社は予測。BRICsと呼ばれる新興市場への対応が叫ばれるが、遅れが目立っている。 - 「世界市場に目を向けろ」と財部誠一氏
経済ジャーナリストの財部誠一氏によると、日本企業にはグローバルな視点で経営を行う仕組みが必要だという。「もちろん、ITはそのための“武器”にほかならない」 - 競争力のある現場は「夢の見える化」から――ローランド・ベルガー遠藤会長
- エーザイ、臨床データマネジメント業務をアクセンチュアのインド法人に委託
- インドで台頭するミドルリッチを狙え