台湾労工保険局は、今年10月に施行される国民年金保険法に対応するため、新たな国民年金システムを導入する。システム提供するNECが5月22日に発表した。
同局は、2007年7月の国民年金保険法成立を受けて、従来の労働者保険、失業保険など社会保険業務の運営に加え、国民年金業務も担当する。新システム採用の理由について「NECは以前から台湾でSI(システムインテグレーション)事業を展開しており、政府のシステム導入でも実績があった」(NEC広報)としている。
新システムは、約500万人の被保険者データの管理や、保険料計算業務、請求業務、出納・催告業務、給付業務など国民年金にかかわる一連業務を処理できる。被保険者によるインターネットでの各種申し込みや検索にも対応する。
NECは、これまでメインフレームの輸出や流通業向け店舗システム、警察指紋システムなどで海外の顧客との取引実績はあったが、国家レベルの大規模システム受注は初となる。
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