早稲田大学電子政府・自治体研究所は2月2日、主要34カ国の電子政府におけるICT(情報通信技術)の進ちょく度などを評価した「電子政府世界ランキング2009」を発表した。2004年に同ランキングを開始以来初めてシンガポールが総合1位になった。これまで首位を維持してきた米国が2位、3位はスウェーデンだった。日本は前年と同じく5位だった。
同ランキングでは、(1)ネットワークインフラの充実度、(2)電子申請の使いやすさ、(3)ITによる行財政改革、(4)政府のホームページ情報、(5)行政CIOの導入状況、(6)電子政府の戦略・振興、からなるベンチマークを総合評価している。
主要評価項目において日本は、電子政府の戦略・新興ではスウェーデンに次いで2位、行政CIOの導入では4位にランクインするなど、国際競争力強化に向けた戦略的な電子政府の推進が目立つ一方で、政府のホームページ情報ではトップ10ランク外となり、情報の充実度の低さが課題として浮き彫りになった。
日本の動向について、早稲田大学は「(以前と比べて)オンラインサービスでの目標達成や、各省庁での全体最適化の進ちょく結果に関心が集まっている」としている。
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