産業能率大学は4月20日、2009年度の新入社員を対象に実施した理想の上司に関する調査結果を発表した。男性部門では米大リーグ、マリナーズのイチロー選手、女性部門では女優の真矢みきさんがトップに選ばれた。ともに1位は初めて。昨年1位の所ジョージさん、篠原涼子さんはそれぞれ3位、2位に順位を下げた。
イチロー選手が選出された理由として「態度や姿勢が手本になりそう」、「リーダーシップがありそう」(ともに46.6%)などが挙げられた。真矢みきさんについては「適切なアドバイスをしてくれそう」、「態度や姿勢が手本になりそう」(ともに48.4%)などの理由が多かった。
全体的には「適切なアドバイスをしてくれそう」、「やる気を引き出してくれる」、「人柄がよく親しみやすそう」といった意見が上位を占め、強固なリーダーシップを発揮するタイプよりも、人間味があり自分に合わせてくれる人が好まれる傾向にある。
同調査は、3月25日から4月10日までに、145社の新入社員(有効回答は589人。男性395人、女性194人)を対象に実施。自由記述方式で男性と女性の理想とする上司を、回答制限なしの選択式でその理由を聞いた。産能大学では同様の調査を1993年度から行っている。
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