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英語を学び直す人も押さえるべきは本質ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

企業の英語公用語化元年といわれる2010年、さまざまな企業が英語への取り組みを発表した。何から始めればいいのかと途方に暮れているビジネスマンのための「えいごのつぼ」。

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会議では無理についていこうとしない

 第一印象をクリアできたら、次はこちらが発言するときの方法です。

 よく「英語の会議になると周りのスピードについていけなくなってしまいます」「英語の会議で話すことを考えていると、どんどん話題が変わっていってしまって、何も言わないままに会議が終わってしまうことがあります」という話を聞きます。そんな人には、あえて「会議では無理についていこうとしないように」と伝えています。

 会議は、そもそも招集される前に議題があり、得たい結果があるはずです。特に海外の人の会議は、何だか分からないけれど呼ばれた、といったものは少なく、得たい結果が明確になっているはずです。ならば、その議題に対しての自分の考えを準備していきましょう。周りの英語のスピードについていけなくても、その会議で自分の意見を言うことを最優先に考えます。あるいは途中で言えなかった場合は「何か意見はありますか」と聞かれたら、そこで言うようにしましょう。英語の会議で発言しないのは、そこにいないも同然、と捉えられてしまいますから、何かしら発言することが大切です。

 そして会議の後には、確認のために議事録をお互いに交わしたり、確認事項だけでもメールなどの書面でやりとりしたりしておけば、ミスコミュニケーションを防ぐことができます。

仕事のメールは3つの「ない」に気をつける

 もうひとつ、ビジネスの場面で英語を使うのがEメールでしょう。

 仕事における英文メールには、特別なフォーマットや言葉づかいがあるのではないか、と身構えてしまってはいないでしょうか。英文メールの作法で、押さえておくべきポイントは、実は限られているので、そこを押さえてどんどんメールを書きましょう。

 ひとつのポイントはプリーズを多用しない、ということです。「〜してください」という日本語を直訳にしているためか1つのメールに何度も書くのは要注意です。多用しすぎると、逆に慇懃無礼に取られてしまい、こちらが伝えたい丁寧さが伝わりません。同じく、sorry=ソーリーを多用しているメールもときどき見かけますが、これも多用はNGです。また、欧米では、ビジネスパートナーは対等の関係です。顧客だからと尊大な態度に出たり、サービス提供者だからといって、へりくだり過ぎたりする必要はありません。

 「プリーズを使い過ぎない」「謝りすぎない」「へりくだり過ぎない」という3つの「ない」を意識しながら、英文メールを書いてみてください。

 ここまで、おおまかなポイントを紹介してきましたが、ビジネスで使う英語や、英語学習には「つぼ」があります。ここでご紹介したもののほかにも、英語のリスニング、スピーキング、ライティング、リーディングなどに関する「つぼ」を拙著で紹介しています。是非活用してみてください。ビジネスに携わっている方なら、もう英語勉強法、つまり「HOW=どうやって」勉強するかではなくて「HOW MUCH=どれだけ多く」英語に触れるか、が英語上達のポイントとなってくる方も多いかと思います。自己紹介も、アーハも、英文メールも数をこなし、数々の恥ずかしい思いもしながら、自分のものにしていってください。

著者プロフィール:関谷 英里子

日本通訳サービス主宰。アル・ゴア米元副大統領やノーベル平和賞受賞ダライ・ラマ14 世など一流講演家の同時通訳者。慶応義塾大学経済学部卒業後、伊藤忠商事、日本ロレアルを経て独立。現在、通訳及び翻訳家として活躍。NHK ラジオ「入門ビジネス英語」講師。6 歳でイギリスに渡るも英語でコミュニケーションが取れず、しばらく友達のいない学校生活を送る。9 歳で日本に帰国したのち、再び16 歳で1 年間単身渡英。準備をしたつもりが、それでもまともな英語が話せず、授業にもついていけない日々を送る。寮制の学校では消

灯後にトイレや風呂場に忍び込み、懐中電灯の明かりのもとで宿題をした日も数え切れないほど。その後、2万時間を越える勉強を経て、英語を使いこなせるようになる。常に英語や世界との接点がある仕事の中で、日本人として誇りをもって世界とかかわっていくことを追求している。主な著書に『カリスマ同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。


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