「もしかして、ブラック上司?」 ホワイト上司とブラック上司は紙一重:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
良かれと思っていろいろやっているが周囲からはブラック上司だといわれていないか?
「うわ、恐怖のメール!」
「また終わらない資料作りですか」
「ちょっといい?(よくないです)」
「簡単に休日出勤っていいますけど」
「それって、うちの仕事でしたっけ?」
「何で上にすぐ報告しないんですか?」
「上と下とで態度が違いません?」
「ここぞというときに、いませんよね」
「ごめん、今回かぎりだから」としょっちゅう言いませんか?
「指示してください。全力でやりますから」ではダメですか?
ブラック上司とホワイト上司。その差は紙一重です。いずれも、自分が率いているチームの業績を高めようとしています。メンバーのことを育てようとしています。全て良かれと思ってやっているはずです。ところが、ちょっとしたことでブラック上司だといわれたり、一緒に働きたくない、転職したい、いつかリベンジしてやろう(怨)……、などと思われていたりします。
ちょっとした配慮不足から傷つき精神疾患になる社員が出たり、仕事の配分が偏り過剰労働となり身体を壊す社員が出たり、はたまた目標達成のために不正に手を染める社員が出たり……。それもこれも、現場のとある上司の言動、所作が発端だったりします。
この上司はブラックを自認しているわけではありません。悪を自ら名乗るのは「死ね死ね団やショッカーの大将」くらいです。古今東西、自分は悪だーという人は現実にはいないでしょう。みんな自分がやっていることは正しいと思っているはずです。全ては業績をあげるため、その人を育てるため……。ところが現場でその言動が悪の根源と見なされていることがあります。
部下たちの心の声に耳を傾け、自分の言動を改めてみる。それが脱ブラック、信頼関係を築く第一歩となります。ぜひ、ページをめくってみてください。また、管理職の部下を持っている部長さんへ。「ブラック系課長」に冗談まじりに渡してみてください。「こんなことやってないよね?」それが彼(彼女)を救う第一歩となります。
著者プロフィール:柴田励司
1962年東京都生まれ。上智大学文学部英文学科卒業後、京王プラザホテル入社。京王プラザ在籍中に、在オランダ大使館出向。その後京王プラザホテルに戻り、同社の人事改革に取り組む。
1995年、組織・人材コンサルティングを専門とするマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(現マーサージャパン)に入社。
2000年、38歳で日本法人代表取締役社長に就任。組織に実行力をもたらすコンサルティング、次世代経営者層の発掘と育成に精通する。
2007年、社長職を辞任し、キャドセンター代表取締役社長、デジタルスケープ(現イマジカデジタルスケープ)取締役会長、デジタルハリウッド代表取締役社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役COOなどを歴任。
2010年7月より「働く時間」「学ぶ時間」をかけがえのないものにしたいという思いのもと、経営コンサルティング事業と人材育成事業を柱とするIndigo Blueを本格稼働。2015年11月より代表取締役会長に就任。
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