BPMで経営に改革を

【第4回】予算編成の迅速化とKPIをビジネスにリンク

 企業合併によって会社の規模が突然4倍になり、収益が10億ドルを超えるようになると、予算作成も厳しい試練のときを迎える。もしそのプロセスに、さまざまなコストセンターから寄せられた数百枚のExcelスプレッドシートが含まれていたら、おそらくそれは「厄介」なことに違いない。

 サンアントニオにある米国最大のキャタピラ重機ディーラー、ホルト・キャットの財務管理者、ポール・ヘンスレー氏は、「予算作成の1ラウンド目で、われわれは1つの問題に直面した」と語る。その結果、予算作成プロセスは6週間も延長され、新しい年度にずれ込んだ。そしてヘンスレー氏と同社のビジネスシステムマネジャー、グレチェン・ステプキ氏は、業績管理(BPM)システムになにを求めるべきかを明確に認識した。

■事業の拡大とともに成長できる柔軟で拡張性の高いシステムであること。

■妥当な価格で使い勝手が良いこと。

■Excelのルックアンドフィールを持つこと。管理職の多くはスプレッドシートになじんでいた。

 ホルト・キャットはBPMベンダー数社をリストアップし、エグゼクティブたちに各社の製品をプレゼンテーションした。ヘンスレー氏とステプキ氏が早い段階で取ったもう1つのステップは、同社の7人の業務担当副社長たちから強い支持を得ることだった。

「われわれが得たものは、単に予算作成の迅速化だけにとどまらない」─―ホルト・キャットの財務管理者、ポール・ヘンスレー氏 「われわれが得たものは、単に予算作成の迅速化だけにとどまらない」─―ホルト・キャットの財務管理者、ポール・ヘンスレー氏

 プレゼンテーションをレビューした後、ホルト・キャットが向かった次のステップは少し変わっていた。同社が数年前から利用していたフォーカス・パフォーマンス・システムズ(ミネソタ州ミネトンカ)の意思決定分析ツール「Decision Focus」に、プレゼンテーションで用いた情報を流し込んだのだ。実際、このツールはホルト・キャットで技術導入の意思決定支援以上の使われ方をしていた。「主観的な意思決定を客観的にできる」とヘンスレー氏は説明する。

 プレゼンテーションの最終的な勝者は、クラリティ・システムズに決まった。クラリティ製品の大きな利点は、ホルト・キャットのITスタッフが常時関与する必要がなかったことだ。人的資源に制約のある中堅企業にとって、それは大きなメリットだった。「テンプレートやセットアップ・アロケーションを利用すれば、IT部門のプログラマーたちの手を煩わすことなく、それぞれの部署で必要な変更を行うことができる」とステプキ氏は話す。

 業績を俯瞰できるツールを導入したことで、ホルト・キャットは、次年度にずれ込むことなく、予算作成をオンタイムで完了することが可能になった。クラリティ製品導入プロジェクトは、当初の予想以上に大きな成功を収めた。「われわれが得たものは、単に予算作成の迅速化だけにとどまらない」とヘンスレー氏。

印刷する
SNSでシェア

この記事の著者

関連記事

ITmedia エグゼクテブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら

ぜひこの機会にお申し込みください。

入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。

入会条件:
上場企業および上場相当企業の課長職以上

※入会は無料です

エグゼクティブコンテンツ

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia エグゼクティブ SNS

X @itm_executiveをフォロー

インフォメーション

注目情報をチェック

ITmediaエグゼクティブをフォロー