ドラッカーに学ぶ、成功する経営チームの作り方
それぞれが意思決定者(2/3 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
具体的には、「社長に聞いてみないと分からない」、「社長の了解がないとできない」をなくすことだ。またそうすることによって、社長自身が雑事から解放され、会社にとって最も重要な仕事に専念することができる。同時に、経営チームのメンバーも任せられていることが分かれば、自分の仕事の最終責任者は自分であると思って仕事にあたり、成果をあげる。
2015年10月、ノースウェスタン大学ケロッグ経営陣大学院の教授 フィリップ・コトラー氏が来日した。マーケティングの父と言われるコトラー氏はドラッカー教授とも親交があり、かつてこんなことを言っている。「私がマーケティングの父ならば、マーケティングの祖父はドラッカー教授だ」と。そんなコトラー氏はこう語る。
「アメリカではCEO(最高経営執行責任者)のほか、CFO(最高財務責任者)、CIO(最高情報責任者)と同じく、CMO(マーケティング最高責任者)という役職がある。日本には、CMO(マーケティング最高責任者)がいない。日本はもっと積極的にCMOを置くべきだ」
それぞれの強みを経営に生かす
ここで伝えたいことはマーケティングのことでも、アメリカをまねることを奨励することでもない。経営チームとは、「経営に必要な分野における責任者の集団」だということだ。経営チームは、社長の仕事を代行する助手の集まりでもなく、部門長の連合でもないのだ。チームによる経営とは、「ボードメンバーそれぞれの強みが経営の仕事に反映されている状態のこと」で、具体的には次のような状態である。
財務の担当役員は、資金繰りを責任持って考えている。広報担当の役員は、全社横断で、新商品の紹介やトピックスを発信している。サービス担当の役員は、顧客の声に耳に傾け、日々顧客へのサービスを改善している。商品開発担当の役員は、他社にない商品開発し、商品やサービスを差別化している。人事担当の役員は、将来必要な人材を採用し、必要な時に必要な人材を整えている。
このような状態をつくりあげれば、目先の利益を追いかけることなく、長期的に見て大きな利益をもたらす仕事に取り組むことができる。事業を繁栄させていくためには、さまざまな分野にアンテナを張り巡らせなければならない。1人の人間が把握できる範囲はたかが知れている。社長の判断、社長の指示命令だけで組織を動かしても大きな成功はない。従って、重要な仕事は分担して行われる状態を築き上げなければならない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ドラッカーに学ぶ、成功する経営チームの作り方
顧客が増え、商品やサービスも複雑になり、社員も増えれば経営者の仕事を1人で仕切ることはできなくなる。事業が成長を続けるにはトップのチームを前もって構築しておくこと。しかし、チームは一夜にしてならず。
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「CISOは1人の経営者たれ」――ログの先の人を思う、LayerX CISO 星氏
-
2
「人間洗濯機」が高齢者施設に 福祉の現場に万博技術導入 人手不足解消や産業成長に期待
-
3
第52回:「管理」する時代は終わった──AI時代、マネジャーに残された本当の仕事とは?
-
4
どの区立中からも通えるオンライン将棋部発足 休日はリアル、プロ級も指導 東京都大田区
-
5
森ビルが挑む、DXを通じた「ヒルズライフ」の充実とコア領域の内製化
-
6
明和電機が愛車で全国47都道府県を駆け巡る、「UMEツアー2026」が開催中
-
7
高島屋・村田善郎社長 挑戦続けるアバンギャルドな百貨店 ベトナムや新型SCに重点投資 My Vision
-
8
「その100時間は、何も生み出していない」――認知科学者・堀田創氏が斬るリーダーの"見えない疲れ"
-
9
ITmedia エグゼクティブ勉強会スケジュール
-
10
なぜコーポレートITはコスト削減率が低いのか――既存産業を再定義することでDXを推進
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー