ITmedia エグゼクティブ勉強会リポート
「Seiji's BAR」で社員をお・も・て・な・し――コミュニケーションが企業変革の鍵(3/4 ページ)
5の「少数の意見を聴く」では、ラウンドテーブル・ミーティングを開催。ラウンドテーブルには上座も下座も存在せず、そこに座る人はすべて平等。直属の上司を除く5人~15人程度が参加、年40回程度開催される。安全地帯ルールに基づき、テーマは、変革でよくなること、やめたほうがいいことなどで、ここで出た意見でコストもあまりかからずにすぐ解決できることには即時対応している。意見に対してすぐに反応することで、社員のモチベーションが上がる。
ここで出た意見は発言した個人が分からないように上司にフィードバックする。優秀な上司ほどフィードバックの内容に驚くことが少ない傾向がある。普段から部下が何を考えているかを理解しているようだ。
また、アシミレーションは、新任管理職を部下が理解するためのプログラム。管理職が変わって3~6カ月後に部下を集め、人事担当者をファシリテーターとして実施する。その管理職に対し、(1)知っていること、(2)知りたいこと、(3)自分たちについて知ってほしいこと、(4)変えてほしいこと、の4つを2~3時間かけてヒアリングする。
ヒアリングの結果は、人事担当者がホワイトボードに分類して書き出しておく。ここで新しい管理職が呼ばれ、書き出された内容にコメントする。特に(4)変えてほしいことが重要で、これまで気が付かなかった自分に気が付くことができる。これにより部下との相互理解が深まり、距離感が縮まる。
6の「1対1」では、直属の部下に対し30~60分程度で定期的にワン・オン・ワンミーティングを実施している。議題は特に設定せず、仕事のこと、プライベートなことなど、部下がその時話したいことを議題にしている。上司と個人的に話せる時間を持つことが重要である。
評価のフィードバックは、年に1回目標設定に対する自己評価を行った後、自己評価に対して上司が良い面、悪い面をフィードバックする。最大のポイントは、「こうすればもっと良くなる」という点について気づいてもらい、効果的なコミュニケーションにより社員に成長してもらうことだ。その他、気が付いた点は日頃から、改善につながるよう、こまめにフィードバックしている。
メンターや起業家とのコミュニケーションも
社員とのコミュニケーション以外にも、社外の人たちとのコミュニケーションも重要になる。時代や社会の変化に対応するために、自分よりも若い世代のメンター(助言者)を持つことにしている。例えば現在、デジタルネイティブ世代が育っているが、こうした世代の考えていることや、世の中の見方は話してみないと分からないからだ。
20代のITリテラシーの高い社員に実際に自分の仕事のやり方をみてもらい、助言をもらう「リバースメンター」と呼ばれる制度を試みたことがある。 「なぜこの紙の資料がいるのか」とか、「ファイルした後見ることがあるのか」といったデジタル世代が不思議に感じることを素直に聞くことで、新たな発見ができる。
「起業家と対話することも重要。ビジネスマンは1~2とか、5~10という仕事をしている。一方、起業家は、ゼロ~1の仕事をしている。起業家を支援し、学ぶことで発想の幅を広げることができる。また、メディアの取材を受ける機会があるが、良い取材には深い質問があり、質問を通じて自分の思考を深め、言語化することができる」(安渕氏)。
寝転がってテレビを見ながら、子どもに「勉強しろ」と言っても響かない。本を読み「この本は役に立つ」とつぶやけば、子どももそうかなと思い勉強する。会社の組織もまったく同じで部下は上司のことをよく見ている。上司が新しいことに取り組んでいる、いろいろな人に会っているなど社内外での行動を示すことで、部下とのコミュニケーションも活性化される。
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