ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
大失敗しない「部下の育て方」とは…… どうするこれからの大企業管理職(1/2 ページ)
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
厳しくてもダメ、ぬるくてもダメ。いったいどうすればいいのか?
「ホワイトすぎる会社を辞める若者」が話題になったのを覚えているでしょうか。ブラック企業は問題外ですが、一方であまりにもホワイトな環境は、若者にとってかえって“ぬるい”と思われてしまい、離職理由の1つになっているそうです。
“ぬるい”という言葉に込められているのは、成長できないことへの恐怖です。今は、長く勤めてさえいれば年功制で給与が上がっていく時代ではありません。ですから、生き抜いていくためには自分の成長が不可欠だという危機感を働く人たちは持っています。換言すれば、非常に高い成長欲求を秘めているわけです。
一方で、私が日々、経営者や管理職と組織作りについて話していると「人の育て方が分からない」と言う人が少なくありません。成長したい若者と、育て方が分からない上司の間で、非常に不幸なすれ違いが生じています。
厳しくしすぎてもダメ、ぬるすぎてもダメ。
部下を持つ上司は、いったいどうすればいいのでしょうか?私が考えるマネジメントのキーワードは2つ。「ビジョン」と「効力感」です。
人事評価制度こそ成長のドライバー
まず大前提として、私は「人の育て方が分からない」ことは、決して悪いことだとは思いません。なぜなら「自分は思い通りに人を育てられる」と断言できる人など、決して多くはないからです。
大切なのは「成長できる環境」を提供すること。そして、その土台が評価制度であり、賃金制度です。
私もかつては大手投資銀行に勤めていましたが、大企業にはしっかりした人事評価制度があり、同期という競争相手もたくさんいますから、実は人が育ちやすい環境でした。それは今の大企業も変わらないでしょう。
人事評価制度の本質的な価値は「継続的に利益を上げること」であり、そのために「人を成長させること」です。結果を査定するだけが人事評価制度だというのは間違いで、逆に結果を出してもらうための成長のドライバーなのです。
ではどうすれば人事評価制度をうまく機能させられるのでしょうか。先ほど述べた2つのキーワードで紐解いていきます。
管理職ならではのビジョンを持つ
1つ目は、ビジョンです。
ビジョンというと会社が経営計画で掲げるものだと思われがちですが、私は管理職もビジョンを積極的に発信したほうがいいと考えています。大企業の中の部署は、それぞれが中小企業のようなものです。部長や課長、係長はその中小企業のトップですから、部のビジョン、課のビジョン、係のビジョンをぜひ語ってください。
なぜなら、それが部下の成長を後押しするからです。経済が右肩上がりだった時代を経験していない世代はモノやお金に対する執着が薄いとよく言われますが、その分、働く目的がピュアに「社会性」や「自分らしさ」へと向かっています。
確かに会社にはビジョンがあり、就活時はそのビジョンに共感して入社してくる人もたくさんいるでしょう。しかし現場で目の前の業務に忙殺されるにつれて、何のために働いているのか分からなくなっていきます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「ビール化」するサントリー「金麦」、救世主になれるか 10月6日発売 関西で販売強化
-
2
新幹線にスマホ10台! 説明前にまず自分で確かめる - Zimperium 成田氏
-
3
「身代金は支払うべきか」――YKK APが7年越しに気付いた経営とセキュリティの視点のギャップ
-
4
「投資」を変えたら経営に響いた 250社超の支援で見えた「ゼロトラスト負債」 - Zscaler 髙岡氏
-
5
大人の語らいに。名品を味わう「アートなアフタヌーンティー」体験
-
6
世界初、走る回転寿司店「SUSHI BUS」が2026年10月にデビュー
-
7
「仕方ないインシデント」まで全力を尽くせるか - さくらインターネット 江草氏
-
8
日本の高校生9割「AI使ったことある」 1年で2割超増、米韓上回る 宿題代行は慎重
-
9
人生とは今日1日のことである。「今ここ」に集中できる人が成功も幸福も手にするワケ
-
10
「AIエージェント」登場でネット通販激変 〝アマゾン飛ばし〟でビジネスモデル崩壊も
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー