医療機関のサイバーセキュリティー強化へ ランサムウエア攻撃で診療への長期影響リスク

厚生労働省=東京・霞が関

 厚生労働省は来年度、医療機関のサイバーセキュリティーの大幅な強化を進める方針だ。不正アクセスや身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」攻撃の脅威は、GMOインターネットグループなどの民間企業だけでなく医療機関にも及んでおり、安定的な医療の提供体制を維持する上で、対策強化が不可欠と判断した。

 厚労省は令和9年度予算の概算要求で、医療機関のサイバーセキュリティー強化事業費として、137億円を計上した。8年度当初予算は1億円だった。

 病院がランサム攻撃を受けると、電子カルテが使用できなくなるなどして、長期にわたって診療に影響が出る恐れがある。しかし、同省などの調査では、多くの病院で、外部ネットワークとの接続点(保守用VPN装置)が多数存在し管理・監視が困難になっていることや、サイバーセキュリティーの専門人材がいない実情が判明した。

 今年2月に患者や職員ら約13万人の個人情報の漏洩(ろうえい)が確認された日本医科大学武蔵小杉病院(川崎市)のケースをはじめ、病院を対象としたランサム攻撃の経路も、脆弱(ぜいじゃく)性が放置された接続点だった。

 これらを踏まえ厚労省は来年度の事業で、人材、体制、システムの側面から総合的に医療機関の対策強化を支援する。

 具体的には外部接続点の集約を通じた管理・監視の効率化や、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が作成するリストを通じた専門人材の活用、サイバーセキュリティ事案が発生した際の初動対応などを支援する。

印刷する
SNSでシェア

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら

ぜひこの機会にお申し込みください。

入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。

入会条件:
上場企業および上場相当企業の課長職以上

※入会は無料です

エグゼクティブコンテンツ

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia エグゼクティブ SNS

X @itm_executiveをフォロー

インフォメーション

注目情報をチェック

ITmediaエグゼクティブをフォロー